長野県下伊那郡天龍村坂部
長野県下伊那郡天龍村坂部
産業編集センター 出版部
2021/03/12 ~ 2021/04/15
長野県下伊那郡天龍村坂部
産業編集センター 出版部
2021/03/12 ~ 2021/04/15
長野県下伊那郡天龍村坂部
【旅ブックスONLINE 写真紀行】
産業編集センター出版部が刊行する写真紀行各シリーズの取材で訪れた、全国津々浦々の風景を紹介しています。
書籍では掲載していない写真も地域ごとに多数掲載。
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峡谷の隠れ里は、熊谷直実(くまがいなおざね)の子孫が住む同族集落
下伊那郡天龍村は長野県の南端にあり、村の南側は愛知県と静岡県に接している。 村の面積の九割以上が山林で、中央を南北に流れる天竜川とその支流が深いV字渓谷を作り、そこに小さな集落が点在する。 ここで紹介する坂部も、その峡谷の急斜面にへばりつくように民家が並ぶ小集落だ。かつては二十戸以上あったそうだが、今では十戸に満たない過疎集落である。山に囲まれ完全に周囲から隔絶されたこの隠れ里、実は源氏の武将・熊谷直実の子孫、熊谷貞直が主の足利尊氏の不興を買って追われ、この地にたどり着いて開いた村である。 熊谷直実は、平家物語の登場人物の中でもとりわけ人気のある、勇猛果敢な武将である。「一ノ谷の戦い」で敵将・平敦盛を討ち取るが、相手が自分の息子と同年代のまだ子供であったことを知り、世の無常を感じ、のちに出家する。
『ふるさと再発見の旅 甲信越』産業編集センター刊 収録