内倉真一郎 個展『私の肖像』

内倉真一郎 個展『私の肖像』
内倉 真一郎
2020/09/26 ~ 2020/11/07
KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHY

KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHYは、 写真集『 私の肖像 』 (赤々舎) の刊行を記念し、 2020年9月26日(土)より、内倉真一郎個展『私の肖像』を開催いたします。

黒い背景の前に立つのは、撮られることを職業としない、一般の人々。自然光の元で何百枚と連写撮影を重ねるなか、そんな彼らの得も言われぬ存在感が放たれる瞬間を、内倉は写真に捉えていきます。

被写体が人生を通し重ねてきた「既知の個性」を写真に投影することが良いポートレート写真の定義であるとすれば、本作はそれとは異なるのかも知れません。手法的には極めて王道的なポートレート写真でありながら、その一枚一枚には独特の質感が伴い、写真だけが捉えられる特有の「気配」を内に湛えながら、鑑賞者を不思議な世界へと惹き入れていきます。

本展では、プリントを鑑賞することでこそ体感できる、奥深い肖像写真の世界を繰り広げます。会期に合わせ刊行される写真集と合わせ、是非ご期待頂けましたら幸いです。


 

アーティストステートメント

「私の肖像」

私は写真館で働いている。
記念写真を撮り、その後、お客様にお願いをして作品を撮る。
あるいは、こちらから声をかけて撮影を行ったり、静かな場所でじっと人が来るのを待ち撮影する。
太陽光の下で黒いステージに立つあなた。
指示もしていないのにカメラ目線になったり、私に笑顔を見せたり、マスクを外したりする。
私は、約5分から10分の間に、500カットから1000カットの連写撮影を行う。
すると思いもよらない、無意識の中にある表情が写真に現れてくる。
それは、肉眼では確認できないさらけ出された表情、あるいは体の原始的な微妙な仕草。

私は撮り、選び、プリントする時に思うことがある。
大量のカット数の中から「あなた」をセレクトしていく過程では、
撮れた確信なるものが、その後のセレクトで消えることもあり、
撮れなかったかもしれない状態で、新たな「あなた」に出会うこともある。
もしかしたら誰しも、今の自分は絶対の存在ではなく、
無数の自分というものを秘めているのではないだろうか。

私は自己をレイヤーのように「あなた」に重ねる。
拡散され融合されたモノクロームから浮かび上がる「あなたと私」。
それは、一枚の写真となり、二度と出会うことのない未知の存在のようだ。
「私の肖像」は連写から生まれた彫刻のように、蓄積された「あなたと私」との愛の関わりである。

内倉真一郎

 


 
▼オンライントークイベント
・日 時:2020年9月27日(日)19:30〜20:45 (予定)
・場 所:YouTubeライブ配信 (無料/どなたでもご視聴いただけます)
・登壇者:内倉真一郎 (写真家) × 姫野希美 (赤々舎・代表) × 町口景 (アートディレクター)
河西香奈 (モデレーター/ KANA KAWANISHI GALLERY ディレクター)

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