小野悠介 写真展「太陽と月の下」

小野悠介 写真展「太陽と月の下」
小野 悠介
2021/04/03 ~ 2021/04/05
Exhibition Archives

「十日町市には”仙人”と呼ばれる人が何人かいる」。
それまで4年ほど、市内の別集落で取材を続けていた中でそのような噂を聞き、その言葉から勝手にイメージした濃い生き様に触れられると好奇心を持ち、その人物のもとを訪ねた。

日本有数の豪雪地帯、四季の色濃さを肌で感じられる新潟県十日町市。市街地から40分ほど車を走らせたところにある旧松之山町黒倉集落で、嶋村彰氏はホーリーバジル(日本語名:神目箒、ヒンドゥー語名:トゥルシー)というハーブのお茶農家を営んでいる。

”スローライフ”等の言葉の印象から賛美されがちな農村生活は、決して楽なことばかりではない。
それでも、厳しい冬を越えて訪れる春に、苦労を重ねて迎える秋の収穫に、たくさんの人や自然との関わりに喜びを感じられる。「辛さがあるからこそ、幸せをより幸せに感じられる。」という、嶋村氏の言葉。タイトルには、暮らしの中にある、そのような”陰と陽”の思いを込めた。

都市で暮らす側から見ると、俗世間から離れたような少数派の存在に対し、その風貌も相まってあさはかに”仙人”という言葉を当てはめてしまうのかもしれないが、本人にはそのつもりは全くない。
対極にいる側からは”特別”なものとして位置付けられているその暮らしは、本来であれば人の営みの原点でもある。

東日本大震災を経験して、”人と人の繋がり”の大切さを唱える風潮が高まり、昨今のコロナ禍で、人だけではない、この地球の他の生物や自然との繋がりをより考える新しいフェーズが訪れているようにも思える。撮ることで、この地球で生きていく上での未来の可能性を見出していきたい。
本作品では、2019年から2020年にかけて撮影したカラー写真およそ65点を展示する。

 


 

小野悠介 写真展「太陽と月の下」
会場:十日町情報館
   新潟県十日町市西本町二丁目1番地1
会期:2021年4月3日(土)〜5日(月)
   9:00 ~ 19:00(最終日 17:00迄)