中村 千鶴子 写真展「断崖に響く」

中村 千鶴子 写真展「断崖に響く」
中村 千鶴子
2022/02/24 ~ 2022/03/02
アイデムフォトギャラリー「シリウス」

ここは、北上山系のなだらかな起伏が急激にその傾斜を変え、深い谷になって太平洋に落ちるところ。200mもの断崖はその険しさと美しさで人々を魅了する。一方で、交通の難所として人々の前に立ちはだかり、「陸の孤島」と呼ばれてきた。

今から40年前、岩手県田野畑村の明戸地区は、原子力発電所建設の候補地として取り上げられた。この地域の女性達は「いくら交付金をもらっても、美しい故郷を捨てたくない」と原発建設に反対した。その運動が奏功し、岩手県に原発が建設されることはなかった。

2011年3月11日、東日本大震災。田野畑村の沿岸部は大津波により壊滅的な被害を受けた。もし、この地区に原発が建設されていたなら、福島以上の大事故になっていたであろうとも言われている。

その深い谷に響く。祭りの太鼓と掛け声が。神輿は家々もなければ迎える人々もいない道を進んで行く。かつてここには漁村の町並みが広がっていた。

「小さい祭りだけれど」と地域の人は言うが、その糸が途切れぬよう、そしてどこまでも続くようにと願いを込める。

有史以来、この地域は幾度となく大きな津波災害に見舞われてきた。また、夏にこの地を覆う海霧「やませ」は、たびたび凶作をもたらすものでもあった。厳しい自然と向き合うたびに、人々は結びつきを強め、独自の文化を育んできた。

ここには、この地を守り、この地を住み処とし、次の世代へ心を伝え命をつなぐ人々がいる。

(出展枚数 カラー34点)

 


 

会期:2022年2月24(木)~3月2日(水)
会場:アイデムフォトギャラリー「シリウス」
詳細は、公式サイトの掲載ページをご覧ください。

 

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(出展者を含め25名を限度とさせていただきます。)