前川朋子・宮脇慎太郎写真展「双眸 —四国より—」

前川朋子・宮脇慎太郎写真展「双眸 —四国より—」
前川朋子・宮脇慎太郎
2022/05/20 ~ 2022/05/29
gallery 176

私が生まれ故郷である四国で活動をはじめて7年になります。

前川さんとは、石川直樹さんが講師を務めるアーキペラゴ写真学校を通じて知りました。結婚を機に四国へと移り住み、自身の家族や身近な風景の撮影を続けていらっしゃいます。宮脇さんとは、四国で生まれ育ち、東京で写真を学び、そして郷里へ戻ってきて活動を行っているなど共通点が多く、必然的ともいえるように写真のこと、地方での活動のことなどを話すようになりました。

前川さんの、日常や家族を通じて自身とその世界を再発見するかのような視線。宮脇さんの、自身がいる場所への発見と礼賛の姿勢。四国での日々が、東京や都市に対するアンチテーゼとしてではなく「いま、ここ」の瞬間の堆積、「わたし」たちの価値観として存在していることを再認識させてくれます。

gallery 176 木村孝

 
作品説明
2015年から、徳島の風景と自分の娘を撮影し続けている。些細な日常の写真が、様々な感覚や記憶を想起させ、最も身近な他者である娘とわたしの、互いに異なる経験や記憶を結ぶプラットホームとなり、その経験と記憶を育てていく手がかりとなる不思議。今の集積である写真を見返し纏めるという試みの連続が、新たな発語の獲得に繋がりやがてそれらが呼び水となり、周縁の溢れた言葉の数々と共鳴し「ここにいる」という不確かな表明を揺れながらも照らしうると淡く願っている。

前川朋子

 
瀬戸内海の孤島にある、ハンセン病の隔離療養施設で没した詩人の蔵書。それを故郷に届けるという不思議な旅をしたのはもう6年前のこと。そこは四国の西の果て、宇和海。高松を出発した時の鼠色の空は一気に晴れ渡り、冬景色は菜の花の咲き乱れる春の風景へ。当時秘境と呼ばれた祖谷の写真集を作成するため、ひたすら四国の山に通っていた自分にとって、その最果ては全てが光の中にあるようだった。

宮脇慎太郎

 
展示構成
プリント 計30点程度

 


 

前川朋子・宮脇慎太郎写真展「双眸 —四国より—」
会 期:2022年5月20日(金)〜5月29日(日) *会期最終日が通常と異なります
    13:00〜19:00
休廊日:5月25日(水)、26日(木)
会 場:gallery 176(ギャラリー イナロク)
詳細は、公式サイトの掲載ページをご覧ください。

会期中の作家在廊予定
作家前川さんの在廊予定は、5月20日(金)、21日(土)、22日(日)、28日(土)、29日(日)です。
作家宮脇さんの在廊予定は、5月20日(金)、24日(火)、27日(金)、28日(土)、29日(日)です。
在廊予定に変更がある場合は、Facebook、Twitterでお知らせします。