夫や子供と共に関東に暮らす作者が、両親の暮らす故郷へと帰省するたびに、原風景とも言える瀬戸内の海に向き合い、フィルムカメラで撮影を重ねた作品です。

故郷の海と向き合う中で、妻・母・娘としての自分を離れた一個人としての自分自身を再発見し、その波間に故郷や家族・友人との絆を改めて見出したという作者の、海をめぐる物語をぜひご覧ください。

 
■作者より
瀬戸内海に面した町で育った私にとって、海は原風景です。
19歳で上京した関東では、どこの海を見ても違和感しかなく、その時初めて故郷の海は私の特別な海だと気が付きました。

帰省の度に、海やそこに浮かぶ島々を撮影していると、実家や関東での暮らしの様々な問題から解放され、心が穏やかになるのを感じ、安心して素の自分に戻って「波」のように自由になれます。

故郷と関東の間で、穏やかな風にまかせて打ち寄せる波にそれぞれの家族と友人に思いを寄せながら、日々を過ごしています。

島田康子写真展「波のゆくえ」
会期：2023年7月26日（水）～8月6日（日）
　　　12:00 – 19:00（最終日は16:00まで）
　　　月曜・火曜休廊
会場：Nadar 東京/南青山

詳細は、公式サイトの掲載ページをご覧ください。