草原の風 SERUUN SALKHI

草原の風 SERUUN SALKHI
夏目 安男
2014/03/25 ~ 2014/04/03
Exhibition Archives
夏目 安男
2014/03/25 ~ 2014/04/03
Exhibition Archives
抜けるようなモンゴリアンブルーの空、白い雲。ハーブの香りに満ちた草原がまるで海のように広がる。遊牧の国モンゴル。総人口281万人。馬200万頭、羊1,178万頭、山羊1,223万頭、牧草地が国土の80%を占める。
人々はこの豊かな自然と融合しながらチンギスハンの時代よりはるか以前から、遊牧民として生活し伝統、文化を形成してきた。家畜たちは大きな群れを作り、子どもたちは馬上で遊びながらゆったりと一日を過ごす。しかし、この草原にも、変化の波が寄せている。ゲルの屋根にはソーラーパネルやパラボラアンテナが立ち、鉄の馬で家畜を追い、携帯電話も草原の必需品になろうとしている。こうした生活様式の変化に加え、商品経済化の浸透が遊牧経営にも影響を与え、加えて、草原の砂漠化も急速に進んでいるのだ。
だが、私はこの草原で遊牧生活を送る草の民とともに馬を駆り、11年間にわたって撮影を続ける中で見えてきたものがある。彼らの生活様式がどんなに変化しても、長い年月のなかで受け継がれてきた彼らの誇りと草原への思いは決して変わることはないと確信した。
この美しい自然とともに、草原に暮らす魅力に満ちた彼ら草の民の姿を、草原の風SERUUN SALKHI(セルーン サルヒ)に乗せて伝えたい。
写真展後援・駐日モンゴル国大使館。モンゴル国フクスグル県よりLETTER OF GRATITUDE。
会場:コニカミノルタプラザギャラリー C