写真展

「サビール 水飲み場」〜イエメンハダラマウトの水飲み場たち〜

平 寿夫

2018.09.14(fri) ~ 09.27(thu)

イエメン共和国の東に位置する、ハダラマウト地方を旅すると、可愛い形の水飲み場が有る事に、旅人でも気づく。
これが、サビールと呼ばれる、イスラーム固有のワクフと言う社会システムの一つだと後に知った。通りすがりの者に、貴重な水を無料で与えるそれらの水飲み場は、よく見ると全てのデザインが異なっている。
乾いた砂漠、荒野の中にあって、可愛い形とカラフルにデザインされている。モスクの横にあり、スークの中にあり、砂漠の中にあり、自分の家の前にあったりで様々なところにある。
新しいものは、中に冷蔵機が入っていて、冷たい水が提供されているが、古い形のものは、日陰に熱風が吹き込むと水が蒸発して、その気化熱で水が冷えるように作られている。
この撮影では、車で移動する途中で、街中や荒野の中で度々止まって撮影するので、車を飛ばしたい若いドライバーは嫌気を刺し、年老いたドライバーは、嬉々として車の中で寝て待っている。物好きな日本人だと思われていたに違いない。
その後、もう少し撮影をしてから発表しようと考えていたが、2009年夏の内乱以来、中々撮影に行く機会もないまま、本当に戦争になってしまった。
今回この作品を出そうと思ったのは、現状のイエメンの状態が悪すぎるので、彼らに何か応援できないかと思い、この平和の象徴であるとも言える、水飲み場の写真から、イエメンの平和を願う写真展を開催しようと考えたのである。
イエメンに平和あれ。

出展作品数:約60点

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