写真展

Synchronicity

安瀬 英雄

2019.03.16(sat) ~ 04.17(wed)

3年振りの個展となる本展では、代表作〈Stripe (50Hz)〉、〈RGB〉各シリーズの新作の他、〈I and Others〉シリーズの《One Day》を初めて発表いたします。

〈Stripe (50Hz)〉シリーズは、東日本大震災直後の計画停電や節電における東京の街並みに大きなショックを受けたことから始まった作品で、東京電力(商用周波数50Hz範囲内)の街を照らす蛍光灯の光を日々スマートフォンで収集した画像は、光の波の干渉が引き起こすエラーとして知られる、縦縞のフリッカー現象を集めたものです。日々記録を続ける行為は忘れることのできない記憶の記録となります。本シリーズは、2016年に村上春樹小説/英訳版の表紙装丁に起用された他、2018年には大英博物館1に収蔵されるなど、海外で著しく評価を高めています。

〈RGB〉シリーズは、カロタイプ写真の発明者であるウィリアム・ヘンリー・フォックス・タルボットが「光で絵を描く」という自身の技術を、フォトグラフではなく「フォトジェニックドローイング」と呼んでいた事実にインスピレーションを受け、現代における写真を独自の解釈で表現した作品です。世界的にいわゆる「名画」として共通認識されている絵画作品の画像をインターネット上からいくつか入手し、「オリジナル」とされる作品と同寸法のキャンバス地に、画像の明るさの分布度合い数値で表したヒストグラムを光の描写として見立てることで制作された絵画作品です。

また、本展で初めて作品として発表される〈I and Others〉シリーズの《One Day》は、2011年頃から日常的に撮影されている写真と同じ日に撮影されたインターネット上に無数に散らばる写真とをコラージュしており、アノニマスな複数の撮影者の存在の重ね合わせを、ひとつの時間軸で貫ぬいています。

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複数のシリーズを毎日同時並行させながら、淡々と発表され続けるコンセプチュアルな安瀬作品は、海外での評価を飛躍的に高めています。清澄白河スペースでは初めて個展形式で発表する本展の貴重な機会を、是非お見逃しなくご高覧いただけましたら幸いです。

▼オープニングレセプション
3月16日(土)18:00〜20:00

​*3月30日(土)は短縮営業(12:00〜17:00)

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