【パリブログ】Vol.1 「出発」

2019年8月26日

8月19日(月)

荷物は前日に自分の体重をかけて押し込んだ大きなスーツケースと、仕事道具を詰めた小さなスーツケース。それから身の回りの物を入れた小ぶりのリュック。6:00に実家を出てバスに乗り、羽田空港へ向かう。夏休みで首都高が混雑していたこともあり、到着まで3時間もかかった。

搭乗便は11:45出発。一息つく暇もなく、カウンターで荷物を預け、保安検査場を通り、搭乗ゲートに辿り着いた。あと12時間後はパリにいることになる。

2018年の7月にパリから日本に帰ってきた時には、自分が再びパリに行くことになるとは思ってもみなかった。しかも、ギャラリストとして写真のギャラリーを作る、という仕事で。

駆け出し時代をパリで過ごした写真家に話を聞いたことがある。

「自分が写真家でも何者でなく、自分がいなくなっても世界は何も変わらないのではないか、そんな気持ちでうろうろ彷徨いながら写真を撮っていた」

前回の渡仏時、日本を出発してパリに着いた時は、まさに同じような心境だった。

「ギャラリーを作る」というミッションが今回はあるので、だいぶ気持ちは違うが、新しい出会いや挑戦に期待する気持ちと、物事が思い通りにいかないのが普通のフランスで、どれだけやれるか、という不安が入り混じる。いずれにせよ、飛行機に乗ってしまえば、パリへ運ばれて、また新しい生活が待っている。

搭乗した飛行機は定刻に乗客の搭乗を終え、パリのシャルル・ド・ゴール空港に向かって離陸した。