疋田千里・小野さやか

Hikita Chisato & Ono Sayaka
疋田千里 Hikita Chisato

1977年京都府出身 東京都在住。
高校・大学は写真部に所属し、スタジオ勤務、カメラマンアシスタントを経て2003年よりフリーランスの写真家として活動。クライアントワークスは主にポートレイトや料理撮影、作品としては旅と日常の間にあるLIFEを撮り続けている。
instagram @travelingwithspices

「おはしのある風景」を追うようになって、五年になります。日本人にとっては大変馴染みのある、食事に欠かせない道具。身近にあるからこそ見過ごされがちな箸ですが、撮り続けることで見えてくる世界があるのではないかと考えました。
台湾や韓国には、街のあちこちに屋台があり、よく外食やテイクアウトをします。朝市や夜市といったマーケットでも、たくさんの「おはしのある風景」が見られます。
ベトナムにも「おはしのある風景」があるはず。そう思い、数年前に取材に行きました。ベトナムでは、箸に加えスプーンやフォークもテーブルに並んでいました。植民地支配の影響が残っているからかな、と気付いてからは、同じおはしのある国でも、文化や歴史背景の違いに着目して撮ると面白い、と思うようになりました。
最近は、香港映画を見ても、韓流ドラマを見ても、食事のシーンが気になります。華僑の人々が築いたチャイナタウンを巡れば、また違った「おはしのある風景」が撮れるだろうし、和食屋だって世界中にあります。箸をキーワードに、まだまだ撮りたい写真はたくさんあります。
新型コロナウィルスの蔓延で、海を渡る旅に出ることが難しくなりました。いつか中国の様々な地方で「おはしのある風景」を撮りたい。箸のルーツを辿りながら、アジアの国々で暮らす人々のことをもっと知りたい。今は中国語を習いながら、そのチャンスが訪れることを待ち望んでいます。
小野さやか Ono Sayaka

1978年生まれ 東京在住。
スタジオ勤務、アシスタントを経て2005年に独立。
現在フリーランスとして活動中。
instagram @onosayaka8

ここにある鉢植えの写真は、私が初めてテーマを持って取り組んだ作品です。
2019年に鉢植えのある風景の面白さに気づき、ひたむきに撮り続けてきました。
意識的に置かれている鉢植え、置いた人の無意識を感じる鉢植え。
誰かが作った風景を切り取ることに喜びがあり、撮り続ける中で、無造作に置かれた鉢植えに強く惹かれるようになりました。
鉢植えを置く人の、その人も知らない、記憶のようなものに触れている気がして、
それを見つけることが楽しく、ただそこにある鉢植えは、私にとって目の離せない特別なものになりました。