斎藤貴史 写真展「Awareness」

斎藤 貴史
2026/05/22 ~ 2026/05/31
Exhibition Archives
本展では、日常の中で繰り返される撮影行為を通して、「見ること」の構造と認知のパターンに迫る作品を展示します。
斎藤は身近な風景にカメラを向け、特定の意味を求めるのではなく、撮影という行為そのものを反復します。膨大なイメージの中から選択とトリミングを重ねることで、意図を越えて現れる視覚的な傾向が浮かび上がります。そこに現れるのは、光や空間に潜む微細な変化です。それらはやがて「何が写っているか」ではなく、「どのように世界を知覚しているか」という構造として立ち現れます。
本展は、作家自身の認知の痕跡でありながら、鑑賞者それぞれの感覚との重なりを感じさせます。
■作家ステートメント
写真を撮る行為は、僕にとってヨガや瞑想に近い。光の移ろいや風のわずかな動きを追っていると余計な思考が静まり、自分という存在の重さから少し離れられる。
以前ある心理士がパーソナリティは「認知・思考・行動のパターン」でできていると話していた。
日常の中で馴染めない感覚、集団の中で感じる居心地の悪さ、細かい所に気を取られてしまう癖、感情が乱れるとすべてを投げ出したくなる衝動。振り返ると、自分の中にはそのような反応のパターンがあるように思う。
公園で植物が揺れる中、光の動きから目が離せなくなる。窓ガラスの外にうっすら見える風景にも意識が引き寄せられる。人との距離感にはいつも迷うのに、動物や植物には自然と近づいている。僕の写真に人がほとんど写らないのは、その距離感がそのまま現れているからかもしれない。
撮影では大量の写真を記録し、その後セレクトとトリミングを行う。長方形のフレームを正方形に切り取る作業には、もう一度撮影しているような没入感がある。それはコーヒーをドリップするように世界の見え方を少しずつ濾過し、自分の中に潜む視覚的パターンを浮かび上がらせていく時間でもある。
そうして現れる僕のパターンの一部は、世界の誰かの知覚とも重なり合うのかもしれない。
そうであれば、僕と他者のあいだの境界は思っているほど高くないのかもしれない。
会期:2026年5月22日(金)〜5月31日(日)
※金土日のみ開催
時間:12:00〜18:00(最終日のみ17:00)/入場無料
会場:Tish Be | 東京都目黒区下目黒2-18-3 花谷ビル502
休廊:月・火・水・木
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