町田 良太 作品展「Resonance ー共振ー」

レポート / 2018年12月18日

~自然のエネルギーを焼き付けた、力のあるプラチナプリント~

会場にて町田さん

偶然読んだカメラ雑誌で花を抽象的に捉えた作品を目にし、写真の持つ表現の幅や可能性に気づいたという写真家の町田良太さん。「プリントして作品となった時に美しいと思えるものを常に制作したい」との言葉通り、会場で展示販売されている作品には、町田さんが感じとった「自然の妙」が力強く表現されています。

会場では、フォトフィーバーで好評だった「虚空の庭」から 20点と、新作「Resonance ー共振ー」24点を見ることができます。薄い和紙にプラチナ・パラジウムプリントを施した小さめの作品ですが、プラチナの精緻な階調が深く広がる自然の奥行きや立体感、あるいは普遍的な時間の動きを繊細に表現していて、町田さんが捉えた万物に流れる大きなエネルギーの存在が確かに息づいているのが伝わってきます。

「丸々2日間ラボを借り切り一気に熱量を吐き出すように制作しました。日々の生活の中で漠然と見逃していく出来事や物の中に、美しいと思える光景が実は多数あります。写真としてその一瞬を留め、プリントに力を込めて、作品としての完成度を高めることで、”自己の絶景”を表現したいと考えています」

フォトフィーバーで好評だった「虚空の庭」シリーズ。抽象的に捉えた自然の姿が美しい。

機材にこだわらず、広く被写体を見つめるようにしていると、町田さん。今後も、広く浅く自分の日常の周りから被写体を求め、そこから世界に通用する、力のある美しい作品を制作していきたい、と展望を語ってくれました。
プラチナ・パラジウムプリントや抽象的に捉えた自然の姿に興味がある方は、ぜひ会場へ足をお運びください。

【町田 良太 作品展「Resonance ‐共振‐ 」】
会期:2018年12月11日(火)〜12月23日(日)
火〜金:12:00~19:30 / 土日祝:12:00〜18:00
会場:TK GALLERY(最終日は17:00まで)
https://www.interart7.com/machidaryota2