8月に少し長めの休暇をもらいパリから離れていた。
下旬に帰ってきた時には、まだバカンスの雰囲気が残っていたが、9月に入ってから学校や会社に人が戻ってきて街に活気が戻ってきた。
フランスでは、パリも含めて感染者が増えており、予断を許さない状況は続いているが、この生活に人々は慣れてきた感はある。美術館や観光施設は事前予約が必要な場合、煩わしさはあるものの、観光客が少ないので当日でも十分入場できるし、プールやクライミングジムなど、以前通っていたスポーツ施設も再開している。
ロックダウン時のような悲壮感はなく、以前と全く同じとまではいかないが、限られた中で日々の生活を取り戻している。
さて、7月にプレオープンという形でギャラリーを開けて、バカンスを挟んで現在9月。2ヶ月ほど営業していることになるが、B1サイズの作品が一点売れてしまった。
「売れてしまった」というのは、ショーウインドーで飾っていた作品を見て電話をいただき、後日ご来店され売約、とたいした努力もせずにあれよあれよと話が進み、ご購入いただいたのだ。
大して宣伝をしていないにも関わらず、作品を購入いただけたのは、作品の持つ力もさることながら、文化活動の中心地であるサンジェルマンエリアという好立地に店を構えていることや、大きなショーウインドーでの展示が功を奏したと言えるだろう。
書籍も数点販売があった。日本からの輸入品であるため、決して安くはないにも関わらず、ありがたい限りだ。
とはいえ、作品を販売できたのはかなりラッキーな例だと考えている。
パリはアートに関する興味や理解はもちろん高く、アート市場も日本よりは成熟していると感じるが、昨今、経済的にそこまで良くないと言われている。
2020年も残すところあと4か月となったが、より多くの作品を販売に繋げられるよう、作戦を考えて実行していきたい。