ひらはら あい 写真展「花の便り ー淡い蜜の味」

レポート / 2019年3月13日

~身近に咲く花々から、春の訪れを感じる~

会場にて、ひらはらさん。「肩書きにはこだわっていませんが、作家性を高め、自分の表現したいことを表現する生き方をしたいです」と話してくれました。また、自身の活躍と同時に、もっと経験を積み重ねて、将来はフォトグラファーの集まるコミュニティを作り、若手フォトグラファーが作品づくりに集中できるようにプロデュースする存在になりたいのだと、夢を語ってくれました。

コデマリ、マーガレット、シロバナシラン、ホシギキョウ…。写っているのは、身近に咲いている、普段は見過ごしてしまうような花々です。

5月生まれのひらはらさんは、春が好きで、春になると嬉しくなって散歩をしたくなるのだそうです。楽しい気分で歩きながら周りにある小さな春の訪れを眺めては感動している姿が想像でき、優しい色彩にあふれた作品世界につながっているのだと感じます。
会場には20点のプリント作品が展示されているほか、4Kビジョンには22点の作品が流れています。

ささやかなものが好きだという、フォトグラファーのひらはらあいさん。小さい頃からカメラが好きで、小学生の時にはコンパクトデジカメで花など身近にあるきれいなものを撮影していたのだそうです。近所の公園に散歩する時ですらカメラを持ち歩くほどで、マクロレンズで写す自然の中に咲く花々は、実際に見るよりもきれいに見えるのだと話してくれました。

展示されている花の大半は、ひらはらさんの家から半径100m以内で見つけたものだそう。公園の周りの花壇や、近所の住宅地などで、いろんな人が多様な花を育てているそうで、思わぬ時期に思わぬ花が咲いていることがあり、楽しいのだと話してくれました。
また、花を撮ることで、花の名前や開花時期、花言葉を調べたり、蝶などの昆虫について調べるようになったそうで、それも楽しさのポイントだそうです。

「私はすごく感激屋なので、他人が『何でそんなことで?』と思うようなささやかなものにも感動します。公園や近所の家に咲く花にも感動する。その時にきれいだと感じた私の感動が、写真にすることで伝わるのではと考えています。忙しい日々に公園の花を見る余裕のない人が、作品の花を見てほっとしてもらえれば嬉しいです」

今回が初めての個展だと、ひらはらさん。会場には、見ているだけで心が躍るような優しい花の作品20点が飾られ、それぞれの作品に花言葉が添えられています。

ひらはらさんの心に咲く「理想の花」を、枠内に表現したもの。
作品づくりに対する思いなどが伝わってきます。

展示最終日の3月16日(土)14:00~15:00には、トークイベント「おもしろくて役に立つ花写真のはなし。」があります。ぜひ会場は足を運び、作品を見ながら、小さな春の訪れを感じてみてはいかがでしょう。
期間中の午後は在廊予定とのこと。ひらはらさんのツイッター@hiraharaaiで在廊予定をご確認ください。

【ひらはら あい 写真展「花の便り ー淡い蜜の味」】
会期:2019年3月6日(水)~3月16日(土)
10:00~18:30
会場:EIZOガレリア銀座
https://www.eizo.co.jp/galleria/ginza/event/