「gelatin silver print による 東葛写真研究会第15回作品展」

レポート / 2019年8月15日

~黒と白という、色調の奥深さをあらためて考えさせられる写真展~

会場にて。小林 忠雄さん、萩原 淳司さん、古谷津 純一さん、萩原 昭子さん、小林 和良さん。
会期期間中はこの5名の誰かが必ず在廊されているそうです。

千葉県の柏・松戸市を中心に活動されている東葛写真研究会。銀塩黒白写真作品の制作をテーマに活動されています。5名の方が出展される今回の写真展について、ゾーンシステム(フィルムへの最適な露出と現像処理を決定するためのもの)研究会にも所属され、こちらの研究会の技術サポートをされている古谷津さんにお話を伺ってきました。

1ヶ月に一度、千葉県松戸周辺で、平日の18~21時の時間帯でプリントの勉強会などの定例会をされているとのこと。興味がある方はぜひお問い合わせください。

お一人8点ずつの合計40点の作品が並び壮観です。プリントサイズに統一感があり、それていでそれぞれの個性が感じられる展示です。

小林 忠雄さんの作品。

萩原 淳司さんの作品。

古谷津 純一さんの作品。

古谷津さん自身は中学・高校のときから独学で黒白写真を学ばれ、20年ほど前にゾーンシステム研究会の写真展を見て衝撃を受け、その日のうちに入門されたとのこと。
「黒白写真は色がない分、光を大切にしています。 陽が昇る前のマジックアワーの時間帯や昇ってすぐの時間帯が好きですね 」。今回は新宿での展示ということもあり、新宿の建物をテーマにされたとのこと。
「現場で切り取ったイメージを、暗室にこもって、一枚の作品として手作業で仕上げる」 というプロセスを経て完成するという、作品作りへの熱い思いは、スマートフォンで作品作りをする時代に逆行していることかもしれませんが、あらためて写真のもつ力について考えさせられました。

萩原 昭子さんの作品。

小林 和良さんの作品。

やわらかな陰影でとらえた銀塩黒白作品の数々。ぜひ会場へ足をお運びください。

【東葛写真研究会写真展「gelatin silver print による 東葛写真研究会第15回作品展」】
会期:2019年8月15日(木)~8月21日(水)
10:00~18:00(最終日15:00まで)
会場:アイデムフォトギャラリー シリウス(日曜定休)
https://www.photo-sirius.net/tenji/東葛写真研究会写真展/