緑の深きを 願うなり

緑の深きを 願うなり
北山 さと
2020/05/03 ~ 2020/05/24
緑の深きを 願うなり
一年を「二十四」に分けた季節も、「穀雨(こくう)」(穀物をうるおす春の雨の降るころ)が終わり、「立夏(りっか)」(あおあおとした緑、さわやかな風が吹くころ)、「小満(しょうまん)」(いのちが天地に満ち始めるころ)、「芒種(ぼうしゅ)」(田植えのころ)、「夏至(げし)」へとうつろいます。

高見順さんの日記に「草の緑をしみじみ美しいと思った。」ではじまる「われは草なり」という大好きな詩があります。(高見順「敗戦日記」より一部抜粋)

われは草なり 伸びんとす
伸びられるとき 伸びんとす
伸びられぬ日は 伸びぬなり
伸びられる日は 伸びるなり

われは草なり 緑なり
緑の深きを 願うなり

季節を詠み、感じて写す。あらためて日常の生活に深い感謝をささげます。