京のいのり

北山 さと / Web写真展 Vol.034 / 2020/07/17 ~ 2020/08/11
京の四季も、梅雨から暑い夏へとうつろいます。
薬草の半夏生(はんげしょう)の生えるころ、田植えも終わります。
今年は、「暴れ梅雨」となり、豪雨が各地を襲いました。

京の人々は、千年の長きにわたり、平安への「いのり」を続けてきました。7月の祇園祭は疫病退散の神事として始まりましたが、残念ながら多くの祭礼が断念されます。
8月16日、京の夜空を彩る五山送り火。登山が解禁される翌未明には、まだ温かい炭を持ち帰り、一年の無病息災・魔除けにします。

宇治の大吉山展望台には、アニメファンたちが世界から訪れます。
2017年8月の夕刻、私は、大吉山で、東京から来た高校生と出会いました。彼は、バックパックから愛用のトランペットを取り出し、夕陽に染まる宇治の街並みに花のように捧げていたことが忘れられません。
あの痛ましい事件から一年が経ちます。
追悼の念は深まるばかりです。

季節を詠み、感じて写す。あらためて日常の生活に深い感謝をささげます。