~独自の感性で表現された、ドラマティックな富士山の表情~
新春にふさわしい正月恒例ともいえる富士山の写真展。TAKASHIさん独自の感性で表現された作品の数々は、今まで見たことがない富士山の世界が広がっています。
大型バイクのツーリングを趣味にされ、バイクのある風景写真を撮られていたというTAKASHIさん。富士山との写真を撮られた時に魅かれるものがあり、今度は富士山を撮ってみようと車で撮影に行かれ、朝陽を待って仮眠し目が覚めるとあたりは霧の世界。
日の出とともに、霧が晴れはじめた山中湖の湖畔に逆さ富士が映り、山頂が朝日をあびて輝くなか、目の前にスッと横切る白鳥。その風景との出会いがきっかけになり、富士山を被写体として、「もっと感動的な富士山の姿が撮りたいということが目的になり、作品を撮るために富士山を撮り続けている」とお伺いしました。
撮り始めて3年ほどは、撮られた写真をプリントして自宅に飾っているだけだったのが、2014年にナショナルグラフィック「Your Shot」に投稿したところ高い評価を集め、Web上で特集も組まれるようになったとのこと。次にヨーロッパの審査制のサイト「1X」に投稿するもなかなか通らず「何か個性を出す必要がある」とはじめられたのが、モノクロシリーズであり、さらにそこから発展したものがブルーインクシリーズとお聞きしました。
万年筆のインクカラー「ブルーブラック」をイメージしたというこの色合いは、一度見ると忘れられない夜明けの静寂のような凛とした色合いを持つ作品です。
富士山を撮りつくしていると思いますか、とお聞きすると「全然まだまだです。私は山梨側から撮ることが多く、新しい場所を追い続けるのではなく、通い慣れた場所でその時の気候や気象情報などにより、新しい作品を撮っています。結果的には雲の表情が特徴的なので、私にとって富士山を撮るというのは、雲を撮っているということになります」。
「まだまだ驚かせる作品をお見せしたい」と、今後の作品への意欲もお聞きしました。富士山の尽きせぬ魅力を感じる写真展。ぜひ会場へ足をお運びください。
【TAKASHI 写真展「富士山」】
会期:2019年1月4日(金)~1月17日(木)
11:00~19:00
会場:ソニーイメージングギャラリー銀座
https://www.sony.co.jp/united/imaging/gallery/detail/190104/