雑然としたビル群、道端で座り込む男性、じっとレンズを見つめる少女。新宿周辺で撮られたというモノクロの写真群は、見る人を引きこむ不思議な迫力があります。都会のどこかで見たような、ないような…作品をじっと見つめていると、そこには演出のない、東京を生きる人々が映し出されている気がしました。

「写真は見る人それぞれのものだと思います。展示を通じ、普段見ている光景の中から、見落としている何かを感じていただけると嬉しいです」

一番大変なのは、撮りたい被写体を探すことだったという有元さん。
作品からは、都市とともに生きる人々の姿と、その一瞬を切り取ろうとする作家としての情熱が伺えました。

開催は今週18日（木）までとなっています。どうぞ足をお運びください！

【第26回 林忠彦賞受賞記念写真展　有元 伸也「TOKYO CIRCULATION」】
場所：富士フイルムフォトサロン スペース1
期間：2017年5月12日(金)～5月18日(木)
http://fujifilmsquare.jp/photosalon/tokyo/s1/17051201.html