Eadweard r. York「The works of Scherzkopf by Eadweard R. York」

Eadweard r. York「The works of Scherzkopf by Eadweard R. York」
エドワード・R・ヨーク
2025/10/13 ~ 2025/10/26
Place M

1988年、エドワードは「Scherzkopf(シェルツコプフ)」を生み出し、マルセル・デュシャンが1917年に「R. Mutt – 泉」を発表して以来、アート界を揺るがす最大のいたずらを仕掛けました。
Place M Galleryでは、伝説的なドイツ人アーティスト「Scherzkopf(シェルツコプフ)」の日本初となる展覧会を開催いたします。シェルツコプフはドイツ語で「冗談好きな頭=ジョークヘッド」を意味します。
エドワードはフォトグラファーとして活動する傍ら、こっそりと実験的な写真作品を制作していました。ある晩、オマハのリーブンワースカフェでシェルツコプフというキャラクターをエドワードは突如生み出しました。これは、エリート主義的なアート界に対するコンセプチュアルな挑戦であり、マルセル・デュシャンへのオマージュでもありました。
この謎のドイツ人”反芸術家”シェルツコプフは、ヨーゼフ・ボイス、アンディ・ウォーホル、アンゼルム・キーファーの友人であり、ニューヨーク近代美術館(MoMA)、ロンドン現代美術研究所(ICA)、ミネアポリスのウォーカー・アート・センターなどで展覧会を行ったという「偽の経歴」を持っていました。
さらに、彼はシュルレアリスムの巨匠マックス・エルンストの義理の息子でもあるという設定でした。
エドワードは偽の履歴書、偽のプレスリリース、偽のインタビュー、そしてシェルツコプフとして写った自身の偽写真を含む資料一式を作成。それにも関わらず、作品自体はすべてリアルなものであり、フォトショップのない時代に完全に手作業で制作されたことに今日では大きな価値が見いだされています。
展覧会は高評価を受け、国際的なインタビューも行われましたが、その後、シェルツコプフがエドワードによって完全に創作されたキャラクターであることが判明します。
オープニング当日には600人以上がシェルツコプフ本人を一目見ようと来場。しかし、シェルツコプフは地下で泥酔して倒れていました。
以下は、「The Museum of Cheap Art」でのシェルツコプフ展の発表時に使用されたオリジナルの紹介文です:

 
Scherzkopf – ドイツの天才
マックス・エルンストの義理の息子。
ウォーホルは彼を崇拝した。
アンゼルム・キーファーは彼に学んだ。
彼は彼らの頭のカツラを吹き飛ばした。
彼は制御不能。
メアリー・ブーンは彼の作品を見て失禁した。
MoMAで彼の作品は目の前で溶けた。
レオ・カステリは初めて彼の作品を見たとき、涙を流した。
1945年、ドイツ・ケルン生まれ。
そのことが作品に大きな影響を与えている。

 
エドワードは、これまでに米国およびアジア各国のギャラリー、現代美術センター、美術館、アンダーグラウンドスペースで85以上の個展およびパフォーマンスを行ってきました。彼の活動は、国内外のニュースで取り上げられ、複数のアート映画に俳優としても出演しています。
彼の最新の長編映画『YARUKI』は、アメリカおよび日本のAmazon Primeで配信され、数々の賞を受賞しました。2016年には、ストリートフォトを収めた写真集『In all of This Madness, I have seen untold beauty.』(FOIL刊、竹井正和 編)を出版。
社会的弱者を記録した力強いストリートフォトは、著名人やミュージシャン、モデルを撮影した写真とは対照的ですが、裕福であろうと貧困であろうと、彼の写真は一切の虚飾を排し、心に深く刻まれる印象を残します。被写体の本質を鋭く見抜くアーティストです。
音楽活動としては、80~90年代に活動した伝説の反アートバンド「Neubach Chaotic」で知られ、ロサンゼルスのラジオ局KXLUのノイズミュージックCD『Demolisten』シリーズにおいて、ミュージシャンのBeckらと共に参加しています。
展覧会期間中、アーティスト本人が会場に登場予定です。

 


 

■開催情報
Eadweard r. York「The works of Scherzkopf by Eadweard R. York」
会期:2025年10月13日(月)〜10月26日(日)
会場:Place M(https://www.placem.com
   東京都新宿区新宿1-2-11 近代ビル3F

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