自然のあらゆる命は、こうした循環のなかで生き続けています。

種が土に落ち、ゆっくりと根を張り、芽を出し、花を咲かせ、実を結ぶ。実が熟し、地面に落ち、再び土に埋もれ、新たな種となる。

そしてまた、すべてが始まるのです――
根を張り、芽を出し、花を咲かせ、実を結ぶ…かつての植物は、今もそこに立っているかもしれないし、あるいはすでに枯れ、姿を消しているかもしれません。

けれど、その命はひとつのかたちにとどまることなく、新たなかたちへと、静かに引き継がれていくのです。

今の私は、まさにそのような「命の続き方」に近いのかもしれません。

身体には、もう元に戻らない変化が起き、生き方も、考え方も、新たに受け入れていかなければならなくなりました。
けれど、かつて残した未現像のフィルム、あのときの写真たちは――
それは、かつて私が実らせた「果実」のようなものであり、今、この土壌に落ちて、「新たな種」となってくれました。

そして私は今、別のかたちで、自分を生き続けていくことを少しずつ学んでいきます。

楊喩雯「To Take Root Again」
会期：2025年11月4日（火）～11月16日（日）
　　　12:00 – 19:00／月曜休廊
会場：TOTEM POLE PHOTO GALLERY（https://tppg.jp）
　　　東京都新宿区四谷四丁目22 第二富士川ビル1F　　　

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