~冬の朝の光で見る、アイスランドの日の出~
凛と空気の冷えた東京の冬の早朝。真っ暗だった室内が、日の出とともに薄明かりを受けて色づき、少しずつ作品の形が露わになっていく。B0サイズに大きくプリントされた作品に写っているのは、フォトグラファーの武藤奈緒美さんが北欧の島国・アイスランドで見た日の出の瞬間。
落語の欧州公演ツアーの帯同カメラマンとして2017年11月に初めてアイスランドを訪れた武藤さんは、移動のバス車中で真っ暗な外を眺めていたところ、いきなりスポットライトが当たったように光が差し込む瞬間を見て、「これが朝の光⁉︎」と新鮮さを感じ夢中でシャッターを切ったそうです。
「アイスランドの大きな景色の中をわずかに照らす狭い光を見て、朝が来ることのありがたさを体感したんです。日本では当たり前のことだけど、太陽がありがたいことに実感が伴った。このアイスランドの日の出を、東京の朝の光の中で見てみたいと思いつきました。光が移り変わる様子を、椅子に座ってお茶を飲みながらぼーっと見てもらいたい。特に朝7時の光がオススメ!」
会場は武藤さんの個人スタジオ。仕事の徹夜明けに見る朝の光がきれいだと普段から感じていたところに、今回の展示の方法を思いついたそう。その瞬間は、まだ柔軟な発想ができる自分に安心したと同時に、感性に年齢は関係なく自分次第で楽しめるのだとワクワクしたと言います。
平日は朝の6時半から9時の2時間半のみOPENというアグレッシブな時間設定ながら、ギャラリー照明とは違う自然光で見るアイスランドの朝は、心を満ち足りた気持ちにさせてくれます。
作品が気になる方をはじめ、太陽のありがたさを再確認したい方や、朝の時間を活用して感性を刺激してみたい方は、ぜひ早起きして会場へ足をお運びください。
【武藤 奈緒美 写真展「朝をみた。~アイスランドの車窓から~」】
会期:2019年2月12日(火)~2月19日(火)
平日 6:30~9:00/土日 6:30~日没
※2月18日(月)は特別に6:30~日没までOPENするそうです
会場:studio武藤
東京都渋谷区代々木4-28-8 代々木第一村田マンション401
武藤さんのツイッター
https://twitter.com/naomucyo
武藤さんがカメラマンとして帯同した落語の欧州公演をまとめた書籍『柳家喬太郎のヨーロッパ落語道中記』(フィルムアート社)が、2月26日に出版されるそうなので、興味のある方はそちらもお楽しみください。
他にも、高円寺で行われている演芸まつりにて、武藤奈緒美写真展「入船亭扇辰 欧州公演」が2月17日(日)まで開催されています。興味のある方やお近くの方は足をお運びください。
会場:koenji HACO(東京都杉並区高円寺南3-69-1)
http://koenjihaco.com/h_access.html