北海道河西郡芽室町

北海道河西郡芽室町
産業編集センター 出版部
2025/04/15 ~ 2025/05/15
北海道河西郡芽室町

【旅ブックスONLINE 写真紀行】
産業編集センター出版部が刊行する写真紀行各シリーズの取材で訪れた、全国津々浦々の風景を紹介しています。
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広大な畑が広がる〝十勝晴れ〞の町

 北海道の十勝地方は、全国でも有数の日照時間を誇る。1年を通じて晴れの日が多いのだが、なかでも秋から冬にかけて特に爽快な晴天が続くことがあり、地元の人々はそれを「十勝晴れ」と呼んでいる。十勝平野の真ん中にあり、十勝晴れに恵まれた町が芽
室町である。
 帯広市から比較的近いので、ベットタウンとしても発展してきているが、芽室町の名を広く知らしめているのがその農産物と生産量。スイートコーンは作付け面積、収穫量ともに日本一、ごぼうは北海道一、その他、小麦、じゃがいも、甜菜、豆など、どれも道内トップクラスの生産量を誇っている。夏は30度以上、冬は氷点下20度以下になる寒暖差、十勝川、芽室川、美生川がつくりだした肥沃で平坦な大地。それらの自然の恵みによって芽室町は一大農業王国になっているのである。一戸の農家が作付けする面積は平均約38クタールで、東京ドーム7個分の広さというのだから驚きだ。
 当然のことながら、芽室町の至るところに広大な畑が広がっている。それらが四季折々の色に染まると、町は得も言われぬほどの美しさに包まれることになる。
道路の両側に、果てしなく広がる緑の畑。独特の長い防風林に守られ、時折やわらかく吹き抜ける風が畑を揺らす。できたばかりの麦ばっ稈かんロールが無造作に畑に置かれている。
 歩いても歩いても、続く緑の田畑の風景。これが収穫の時期になるとまったく色を変えて、また違う景色を見せてくれるのだろう。北海道の十勝平野ならではの風景に触れることができる町、芽室町。十勝晴れの日に、足を運んでみてはいかがだろうか。

※『ふるさと再発見の旅 北海道』産業編集センター/編より抜粋