多田洋 写真展「無頼」

多田洋 写真展「無頼」
多田 洋
2026/08/25 ~ 2026/08/30
京都写真美術館 ギャラリー・ジャパネスク

京都写真美術館 ギャラリー・ジャパネスク 2階展示室にて、2026年8月25日(火)から8月30日(日)まで、多田洋 写真展「無頼」を開催します。


高校卒業以来離れていた故郷へ、約30年ぶりに戻った。
私が生まれ育った故郷の街は、まるで別の街のように変貌していた。

郊外にできた巨大ショッピングセンターにはどこから来るのか不思議なほどのすごく多くの人が集まる一方で、市街地は空洞化して変り果てていた。
知っていた店の殆どがなくなってしまっていた。
街の中心部には、かつて賑わっていた頃の面影が全くない。

すれ違う人の中にはかつての同級生や知人、その家族がいるのかもしれないが、長い時間を経て私自身の姿が激変したために誰も私に気が付かないし、私自身ももしかしたらかつての知人と相対しているかもしれないのに、全くわからない。
故郷に帰ってきたけれども、会いたい人にはどれだけ強く願ってももう会うことは叶わない。強い孤独を感じた。

自分が生まれ育った街が、全く別の私が知らない何か別の異質な場所であるかのように感じた。
街を彷徨い歩いた。
故郷訛りの言葉をすっかり話せなくなった自分自身が、そこではまるで異邦人のように感じた。

 

作品について
作品はすべてフイルムカメラ(35mmモノクロフイルム)で撮影し、バライタ印画紙を使用して作者自身が暗室で制作したものです。


作品写真:クリックで拡大