愛媛県の南西部の南予地方、小さな半島が複雑に出入りし、変化に富んだ地形が美しく緑深い山道を抜けていくと、やがて真っ青な海と段々に仕切られたミカン畑が広がる。
穏やかな波が岸辺を洗い、あちらこちらに養殖のイカダが浮かんでいる。
陽が傾きかけると、穏やかな海は陽の光と共に、
キラキラと眩しいほど輝き、静かな波の音と、潮の香りを漂わせたそよ風が心地よい。
この地を訪れて、一番に実感する事
それは、時の流れがゆったりと流れている事
この独自の空気感に触れると、懐かしさもさることながら
寛容さや温もりといった心地よい安心感に身も心も包まれ
そして何やら気分が穏やかになり、表情がゆるくなった自分に気づきます。
時の流れていることを忘れさせてくれるような、ほのかに暖かく、ぼんやりとした感覚は
慌ただしい日常生活の中で、忘れかけていた大切な事を思い起こさせてくれます。
私がこの地で何を感じ、どう向き合い、何に心を惹かれたのか？
この作品は、ありのままの記録であり、私の辿った証です。