Tamayo Horiuchi Photo Exhibition「Sospiro―ため息―」

レポート / 2017年7月14日

イタリアの国際コンクールで大賞を受賞した女性フォトアーティスト!

パリの音楽学校を経てピアノ教師としてパリで生活していた経験のある堀内球代さん。音楽大学時代に見たロバート・メイプルソープの写真展にインスパイアされ、彼のような奥深さを表現できるアーティストを目指しているとのこと。

現在は家族と共にイタリアのベルガモに居を移し、写真と詩作を中心にアーティストとして活躍しています。撮影にかけられる時間は多くありませんが、インスピレーションを信じてカメラを向けると、普段とは違った街の呼吸が見えてくるのだとか。

「自分の五感を信じて撮影に出ると、何かに導かれるように運命の瞬間に出会えるんです。そこで私が感じた生きている証し――呼吸と呼吸の狭間を感じていただけるとうれしいです」。

「Sospiro(ソスピーロ)」は、感嘆する時に思わず出る声やため息のこと。フランツ・リストのピアノ曲「Un Sospiro」にインスピレーションを受けたという作品を一枚一枚見ていくと、「ほぅ…」というSospiro/ため息が穏やかな旋律となって紡がれていくのを感じます。

会場には「Sospiro/ため息」と「Endless Fragments―Paris」の2シリーズから約45点の作品が展示されています。撮影地は、中世の街並が残る美しい街ベルガモをはじめ、ミラノ、ベネチア、パリ、チューリッヒなど。情緒豊かな世界観が切り取られた作品はストーリー性があり、映画のワンシーンを観ている感覚が味わえるのが特徴です。

今回の展示のために来日されており、期間中はほぼ在廊されているとのこと。海外での評価の高いアーティスティックな作品に興味のある方は、ぜひ足をお運びください。

【Tamayo Horiuchi Photo Exhibition「Sospiro―ため息―」】
会期:2017年7月10日(月)~7月22日(土)
会場:Art Gallery M84