清水 さち子 写真展「青森県下北郡大間町〜to Puのあいだで」

レポート / 2017年7月29日

原発の建設予定に揺れる青森・大間の町を撮りためた写真展!

マグロで有名な青森県下北郡大間町に、原子力発電所(以下、原発)の建設予定地があることを知っている人はどれくらいいるでしょうか。その大間原発の炉心予定地から300mしか離れていないところに、建設を反対されている方の土地と家があります。

普段はブライダルや学校の写真を撮っている清水さち子さん。日本に原発が54基もあることを知った2004年頃から、自身のライフワークとして各地の原発を撮影するようになったと言います。その背景にあるのは、子どもの頃に学校の先生から聞いた「原発のゴミは処理や処分の方法が確立されていない」という言葉。

「日本に54基も原発があることを知り、大丈夫なの?と思ったのがきっかけです。そこで、せっかく写真を生業にするのだから原発を撮ろうかなと考えました。原発について調べていく過程で、大間に原発予定地があり、その予定地のど真ん中に反対されている女性が守っている土地があることを知りました」。

数年かけて大間の四季を取材撮影した清水さん。その時に、町をそぞろ歩きしながら気になった場所をフィルムカメラで撮影したのが、今回展示されている44点の作品です。
それぞれの作品には、清水さんの言葉で綴られた説明が添えられています。原発を撮り始めた頃から続けているのだとか。簡単な言葉だからこそ、作品の背景にある原発への思いが伝わってきます。

「来廊した方に見て感じていただければ嬉しいです」と話してくれた清水さん。期間中は在廊されているとのことです。作品が気になる方はぜひ会場へ足を運んでください。

【清水 さち子 写真展「青森県下北郡大間町〜to Puのあいだで」】
会期:2017年7月28日(金)〜8月2日(水)10:30~18:00(最終日は14:00まで)
会場:オリンパスギャラリー東京(木曜休館)
https://fotopus.com/event_camp…/showroomgallery/detail/c/570