鈴木 一雄 写真展「FACE to FACE EYES to EYE―問いかける眼差し」

レポート / 2017年9月29日

誇り高きネイティブアメリカンの「100の瞳」!

会場に並ぶのは、アメリカ・モンタナ州で行われる年に一度の先住民フェスティバル「Pow Wow」で、民族衣装を身にまとったネイティブアメリカン50人のポートレートです。
鈴木一雄さんは、世界の自然遺産やポートレートをテーマに撮影している写真家です。3年かけてアメリカ大使館や観光局などの協力のもと、彼らを撮影しました。

「ネイティブアメリカンの文化に興味をもっていただけるとうれしいです。アメリカ大使館や観光局などさまざまな人の協力のおかげで撮影できた作品です」と鈴木さん。

「フェスティバル会場の一画に仮設テントを設け、日本から持参したストロボとホリゾントをセットして、一人ひとり撮影しました。普段は私たちと同じ服装の彼らですが、民族衣装に身を包むとシャキッとして気品が漂う。眼差しには彼らの誇りやポリシー、曲げない心が見えました。今あらためて、よく撮れたなと思います」

彼らはネイティブアメリカンの部族の一つ、クロウ族の人々。クロウとはカラスの意。真っ黒な背景の中、ハクトウワシの羽や部族を印す絵柄のビーズ装飾、エルク(ヘラジカ)の前歯を取り付けた衣服といった民族衣装を身にまとい、ある人は眼光鋭く、ある人は笑顔で、またある人は穏やかな表情で写っています。100の瞳が伝えるのは、彼らがもつ誇りや生き方への自信、そして愛と勇気です。

「顔立ちが日本人に似ているのでコミュニケーションが取りやすく、自然体の彼らを撮影することができました。なので皆さんも自然体で見ていただければと思います。また、彼らの生き方を知り、ネイティブアメリカンの文化に興味を持ってもらえると嬉しいですね」

誇り高くある彼らだからこそ、その瞳に映る強い意志に引き込まれるのでしょうか。ネイティブアメリカンの文化や鈴木さんの作品に興味を持たれた方は、ぜひ会場へ足をお運びください。

ずらりと並んだポートレートは圧巻です。民族衣装で着飾ったクロウ族の人々は自然体ですが、瞳が雄弁に彼らの意思を伝えます。

【鈴木 一雄 写真展「FACE to FACE EYES to EYE―問いかける眼差し」】
会期:2017年9月28日(木)~10月4日(水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会場:キヤノンギャラリー銀座(日曜・祝日休館)
写真展情報

鈴木一雄オフィシャルWebサイト
http://photogene.co/