~ひそやかな生命の息吹と、それらが消えていくような一瞬が存在する写真展~
Nature Art photographerとして、主に井の頭公園での撮影をライフワークとされているshin ikegamiさん。作品を撮るなかで、生命に向き合っていくことを大切にされているとお聞きしました。
会場に足を踏み入れると、光の移ろいのなかで存在する一本の紫陽花の枝。花の季節を終え枯れたその姿からは、儚げななかにも自然に存在する凛とした強さを感じます。
shin ikegamiさんが、23ヶ月毎週追い続けた紫陽花の一輪の花。撮影するうちに特別な瞬間・時間を感じ、この紫陽花の終わりの2ヶ月の姿を撮影したものが今回の写真展に。詩的なタイトルである「それでも、最後に相応しい日なんてないと想う。」は、この紫陽花の撮影はもうないのだという姿を目にしたときにふとでた言葉だそう。
自然に見えるように歩数・光・音楽とつきつめていき、展示自体が一つのインスタレーションとしての完成を目指したとのこと。
時計回りで見ていくことで、作品の中の紫陽花の時間は経過しているのに、タイムレスにも感じ、shin ikegamiさんが切り撮られた光と時間の移ろいを、自分もその場にいたような一体感が生まれます。
ひそやかな生命の息吹やそれらが消えていくような一瞬が感じられる写真展。違う空間での展示も機会があればぜひ!という意気込みも伺いました。ぜひ会場へ足をお運びください。
サイトでも紹介されていますが、同時展示として制作された写真集『あした』も会場で販売されています。こちらもおすすめです!
https://www.shinikegami.com/
【shin ikegami 写真展 「それでも、最後に相応しい日なんてないと想う。」】
会期:2019年5月29日(水)~6月2日(日)
11:00~19:00(最終日17:00まで)
会場:ピクトリコ ショップ&ギャラリー表参道
https://www.pictorico.jp/press-release/detail/444/