上田 優紀 写真展「Ama Dablam」

レポート / 2018年12月16日

~自然の持つ美しさと怖さが共存する世界。自分の日常を超えたくなる写真展~

会場にて、上田さん

世界を旅するネイチャーフォトグラファーとして活躍されている上田さん。
11月はじめに現地より帰国されたばかりの最新作が「Ama Dablam」。ヒマラヤ山脈でもエベレストに次ぐ人気を誇る名峰。40日間滞在し撮影されたウユニ塩湖など、過酷な環境での撮影にトライしてきた上田さんが、第3の極地とも言われるヒマラヤ山脈に挑戦されることになった経緯などお伺いしました。

「写真家の石川直樹さんに作品を見ていただく機会があり、その時に「登りたくならないの?」。そんなこと今まで誰にも言われたことはありませんでした。キレイだなと思う山の写真は撮るけれど、それまで登る対象として山を見たことがなかったのです。でも登ってみたいという気持ちは、心の片隅のどこかにありました。

僕は写真が好きではじめたタイプではなく、旅をしていて写真を好きになった写真家です。そうやって撮った作品で、見た人の心を少しでも動かしてもらえたらと思っていました。

旅のベースでもあった自分の好奇心に、自分自身で枠を作りエベレストに登れるなんて!? まさか行けるとは思っていなかった場所に「行かないの?行けるでしょ」と言われたことによって、その枠は見事に外れました。
その限界を超えた場所に自分で行き写真を撮ることによって、自分がより伝えたいコト、見てもらいたいモノを伝えていくことができるのではないかと感じています」。

「今秋Ama Dablamに登頂できたことで、来年は8000m級に登り次はエベレストだな、という具体的なプランをたてられるようになってきて、挑戦して良かったと本当に思っています。限界を突破することで、もっともっといろいろな未知の場所に行き、写真家としてだけでなく一人の人間としても、内面をより豊かにしていくことで、写真を見てくれる人に感動をお伝えできれるのではと思っています」。

今回飛行機でヒマラヤ山脈の最寄の飛行場まで行かず、麓から行かれたとお聞きしました。緑豊かな写真からはじまり、エベレストを望む頂きまで。自然が持つ美しさと怖さとの共存が感じられる作品の数々。自分が普段見ている世界はなんて狭いのだろうと、旅することのワクワク感を自分も体感したいと思ってしまいます。

写真で補えないところを、スポットで見せてくれる存在である動画を、首都カトマンズから登頂の様子までを約15分にまとめられ、会場でも流されています。とても臨場感があり、自分も一緒に登っているかのようにも思えて、作品をより楽しむことができます!迫力と研ぎ澄まされた空間の山の世界。ぜひ会場へ足をお運びください。

今回の写真展の写真集が12月29日に代官山 蔦屋書店で展示・販売されるそうですので、こちらもぜひ!

【上田 優紀 写真展「Ama Dablam」】
会場:キヤノンギャラリー銀座(日曜/祝日定休)
会期:2018年12月13日(木)~12月19日(水)
10:30~18:30(最終日15:00まで)

【上田 優紀 写真展「Ama Dablam」】
会場:キヤノンギャラリー名古屋(日曜/祝日定休)
会期:2019年1月17日(木)~1月23日(水)
10:00〜18:00(最終日15:00まで)

【上田 優紀 写真展「Ama Dablam」】
会場:キヤノンギャラリー大阪(日曜/祝日定休)
会期:2019年2月14日(月)~2月20日(水)
10:00〜18:00(最終日15:00まで)

https://cweb.canon.jp/gallery/archive/ueda-amadablam/index.html?fbclid=IwAR0dXJ5osjxtmuHSB9fHkjdOgpmDuWUIFZ5wjts0os4A6bsL4I99kYz_43s