~ 家から15分以内の旅で見つけた非日常な世界! ~
Sunday photographerとして活動する矢嶋英久さんが作品づくりで大切にしているのは、“写真と仲良くしたい”という思い。小学生が公園で友だちと鬼ごっこや隠れんぼをして遊ぶ感覚に近いのだと言います。その言葉どおり、25点の作品が不規則に並ぶ様子は、作品たちが楽しくスキップしているような印象を受けます。
写っているのは、部屋の中にあるものや散歩道で見つけた景色、そして電車に乗って少し遠出した先の風景など、すべて部屋から15分以内の範囲で撮影したもの。時間と距離をテーマにした展示はストーリー性があり、観ている人を短い旅に誘います。
「人は非日常を求めて遠くへ旅に出ます。でも非日常は日常の中にたくさんあります。日常とは非日常の連続だから。部屋の中でも、いつもの散歩道でも、視点を変えればいろんな景色があることに気づきます。家から15分以内の場所で僕が見つけたものを、記録として撮影しました。特別なものは何もありません。誰でも撮れて、誰でも楽しい。その“楽しい”が重要だと考えています。写真でしか表現できない、伝わらないことを、皆さんがどう受け取り、何を感じたか、ぜひ教えてください」。
単純だけど楽しい。そうした感覚を観に来た方と共有したいのだと、矢嶋さん。今回の展示で「15分の旅」シリーズは一旦完結するそうです。今後は、これまで温めているいくつかのアイデアを形にしていきたいと、新しい作品づくりへの意欲を話してくれました。
矢嶋さんの目を通して切り取られた、たった15分の場所に広がる非日常な世界が気になる方は、ぜひ遊びに行く感覚で会場へ足を運び、矢嶋さんや写真と一緒に楽しい旅をしてみてはいかがでしょう。
在廊日は12月16日(土)、17日(日)、20日(水)~24日(日)だそうです。
【矢嶋 英久 写真展「部屋から15分の旅」】
会期:2017年12月12日(火)~12月24日(日)
12:00~19:00(最終日は16:00まで)
会場:Roonee 247 fine arts(月曜休廊)
http://www.roonee.jp/exhibition/room1/20171126191101