中川 正子 写真展「ダレオド」

レポート / 2018年3月15日

拾い集めた光の粒は、やがて大きくなり、人々を包み込む

京都駅のすぐ近くにある、ワコールスタディホール京都。
芸術作品に触れることで知識を豊かにし、女性の内面からの美を向上させることをコンセプトに、昨年の4月からギャラリーの活動をされています。内容は写真作品だけでなく、彫刻や絵画など多岐にわたる作品をこれまで展示してきました。

今回、開催されている写真展「ダレオド」では、約2LサイズのプリントからB0サイズを超える大きなものまで幅広い大きさの作品を21点展示しています。
アクリル板を用いた額装であるため、作品を枠の中に収めることなく、開放的な印象を受けます。

「誰も見ていないみたいに、踊って」
この言葉は、写真家・中川正子さんが育ててきたイメージの原点です。
無心に「踊る」姿は、生き生きと生きることの体現であり、たとえ世界で悲しい出来事が起きたとしても微かな光さえ手放さない、力強い生き方の象徴です。

中川さんにとって、無心に踊るための方法は「シャッターを切ること」。
世界に存在する光を集めるための写真。拾い集めた光の粒は数が増えることで繋がり、大きくなった光が優しく人々を包み込みます。
中川さんの秘めてきた想いをもとに、開催される写真展「ダレオド」の作品からは、日々押し寄せてくる悲劇に対しての「抗いと祈り」を感じます。

会場では、写真集『ダレオド』の販売もおこなっています。展示作品以外の写真も収録されていますので、あわせて御覧下さい。

【中川 正子 写真展「ダレオド」】
会期:2018年3月2日(金)~3月31日(土)
時間:火曜~金曜 10:00~20:00/土曜 10:00~17:30
   日曜・月曜・祝日 休み
会場:ワコールスタディホール京都 ギャラリー
入場料:無料
主催:ワコールスタディホール京都
企画制作:スパイラル/株式会社ワコールアートセンター
http://www.wacoal.jp/studyhall/gallery/event/article79500