～ 稀代のフラメンコ舞踊家の圧倒的な存在感 ～

今回の写真展の主題である、鍵田真由美さんは、フラメンコの本場・スペインから外国人であるにも関わらず招待依頼を受けるほどの国内屈指のフラメンコダンサーです。

川島さんが鍵田さんと出会ったのは、舞台専門の撮影会社に勤務していた頃。撮影の依頼があり、舞台を撮影しに行ったのがきっかけだったそうです。

「ステージに立った鍵田さんは、内に秘めたものを爆発させるような凄まじさで、圧倒されました。その内面のエネルギーを指先に到るまで美しく繊細に身体で表現していました」。

圧巻の演技に魅了された川島さんはステージだけではなく、スタジオでの稽古にも出入りして、撮影するようになります。3年ほど経った頃には、強い信頼関係が生まれたといいます。

「鍵田さんは、稽古やステージの上ではまるで武道家のようにご自身の演技についてストイックです。ですが、いざフラメンコを離れるととても気さくに真摯に接してくれるんです。そんな人柄もあって、彼女の周りには人が集まってきます。私も彼女に魅了された一人です」。

爆発するような熱量と、周りを惹きつけてやまない人柄。そんな魅力的な被写体に向き合った時、写真家はどうやって彼女を切り取るのでしょう？

「まっさらな気持ちで捉えるだけです。こういうふうに撮ってみようとか、余計なことをやっていると、彼女の魅力が写真に残らない。真摯に向き合うことで、本当のものが残るんだと思います」。

日本はもちろん、スペインでの公演も追って撮影した川島さん。今回の写真展は、鍵田さんの激しさ、厳しさ、美しさ、華やかさ、優しさがひしひしと伝わってくる展示となっています。皆さま、ぜひ足をお運びくださいませ。

【川島 浩之 写真展「銀河のごとく」フラメンコ舞踊家 鍵田 真由美】
会期：2018年11月30日（金）～12月6日（木）
10:00～18:00（最終日15:00まで）日・祝日休館
会場：オリンパスギャラリー大阪 入場無料
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