【写真展紹介】山城 博明 写真展「琉球の記憶 針突(ハジチ)」

写真展紹介 / 2020年9月12日

1990年代に絶えた琉球女性の習俗文化・針突(手入墨)=ハジチ。
知られざる琉球の民俗・風習の興亡史にレンズが迫る!

報道カメラマンの山城博明さんが長年撮影に取り組まれた、琉球王国の時代から沖縄に存在した習俗文化「ハジチ」。その写真集『琉球の記憶 針突(ハジチ)』の新版が高文研から出版されました。本書の出版を記念し、東京都 神保町にある農文協・農業書センターでは、9月26日(土)まで写真展が開催されています。

山城さんは、沖縄県宮古島で生まれ育ち、沖縄大学在学中に、沖縄復帰闘争、全軍労闘争、ゼネスト、コザ反米騒動などの撮影に精力的に取り組まれました。報道写真だけではなく、琉球列島の自然なども撮影されており、現在はライフワークとして、中国の野生の朱鷺や、アジアのクロツラヘラサギの生態を、中国や韓国で撮影されています。(本展プロフィールより抜粋)

女性の手や腕に入れ墨を彫る「ハジチ」は、琉球王国の時代から沖縄の女性に伝わる風習でしたが、1899年に入れ墨禁止令を日本政府が施行したことで、その文化は絶えました。山城さんは、大学在学中からハジチを施した女性たちを撮影され、その長年の撮影により切り取られた作品の数々が会場に展示されています。それらの作品から何を感じ取るのか、ぜひ会場で確かめてみてください!

『新版 琉球の記憶 針突(ハジチ)』は、農文協・農業書センターで、お買い求めいただけます。山城さんが本作品を撮影されるに至った経緯や、沖縄国際大学名誉教授の波平勇夫さんの解説も掲載されています。展示への理解がより深まる1冊ですので、併せてぜひ、ご覧ください!

【山城 博明 写真展「琉球の記憶 針突(ハジチ)」】
会場:神保町 農文協・農業書センター
会期:2020年9月1日(火)~9月26日(土)
〈平日〉10:00~19:00 〈土曜〉11:00~17:00 〈休業〉日曜・祝日
http://www.ruralnet.or.jp/avcenter/