~見ようとしないと見えない瞬間を求めて。日常を旅する写真展~
大杉 隼平さん 写真展「a blink in life」が、11月29日(日)まで代官山駅、中目黒駅よりそれぞれ徒歩5分ほどのところにあるDAIKANYAMA GARAGEで開催されています。本展は会期終了後、徳島へ巡回予定です。
ロンドンで写真とアートを学ばれ、現在は雑誌、TV、広告、カタログ、宣材写真、アーティスト写真をはじめ、多くのブランドとのコラボレーション、国内外のホテルの撮影などを手掛ける、写真家の大杉さん。「THE EDITORS PHOTO AWARD ZOOMS JAPAN 2020」においては、一般投票で最多票を獲得しパブリック賞を受賞されました。また、「旅と日常」をテーマとした写真展の開催にも毎年取り組まれています。
会場に並ぶのは、日常の何気ない瞬間を丁寧に写し止めた作品の数々。本展の準備に取り組む中で、あたりまえにあった日常の時間がいかに大切かということを常に考えていたと、大杉さんはいいます。コロナ禍により、そんなあたりまえの日常に揺らぎが生じた今だからこそ、本作を通して表現したかったこととは。そこには、大杉さんの作品にかける想いが反映されていました。
見ようとしないと見えないもの
聞こうとしないと聞こえないもの
沈黙の中にも言葉がある
本展では、新作の写真集と同じ構成で作品が展示されています。この構成を模索される中で、自分自身の想いやこれまで過ごしてきた時間と改めて向き合われたと大杉さんはいいます。
「写真の世界は大きく変わりましたが、変わらないことは写すことです。見ようとしないと見えないもの。聞こうとしないと聞こえないもの。沈黙の中にも言葉があります。写真を見てなにを感じ、受け取るのかということは様々だと思います。その中に少しの余白を作ることで、皆さんの様々な想いを重ねて頂ければと思っています」
どこかに人の息吹を感じる写真を撮りたい
本展の作品を眺めていると、ロンドンやNY、ドーハ、そして東京といった様々な街と、そこで暮らす人々の人生の一端が見出されます。では何故、日常の光景にフォーカスを当て続けているのか。そんな疑問に対し、大杉さんは「写しているのは作り上げた世界ではなく、街にある景色、そこにいる人々です。どこかに人の息吹を感じる写真を常に撮りたいと思っています」と話されます。
またコロナ禍により、作品制作における意識にも変化が生じたといいます。
「写真を撮る中でやはり自分の感情は切り離せないものだと思います。色々なことが変わった時間ではありましたが、一枚に込める想いがより強くなったようにも感じます。そして、暗闇の中にもかすかな光があるならば、その光を写したいと今は思っています」
わたしたちの人生は何気ない瞬間の連続で成り立っており、そこには幸せな時間や美しい光景が数多く存在しています。ですが、それらの瞬間はあまりにも身近であるため、とりたてて注目されることもなく日常として消化されてしまうことがほとんどです。だからこそ、本展からは新鮮な気付きとともに、日常の中で埋もれてしまった大切な瞬間と邂逅するきっかけも得られました。
本展を通して大杉さんは、「自分にとって写すこととは、なにか大切なことを教えてもらうことのように感じています。写真を見て欲しい。その気持ちは変わることなく強くなっています。見に来て頂ければ嬉しいです」と話されます。作品から何を感じ取るのか、ぜひ会場で確かめてみてはいかがでしょうか。
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【大杉 隼平 写真展「a blink in life」】
会場:DAIKANYAMA GARAGE
会期:2020年11月21日(土) 〜 2020年11月29日(日)
12:00~19:00
https://www.instagram.com/shumpeiohsugi_photographer/
【大杉 隼平 写真展「a blink in life」】
会場:阿波銀行本店営業部一周年記念特別展示
会期:2020年12月12日(土) 〜 2020年12月20日(日)
9:00~17:00
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大杉さん WEBサイト
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