井上 嘉代子 写真展「美sit風景−奏(かなで)−」

レポート / 2021年6月5日

会場にて井上さん。 本当にある風景なのかと思ってしまう一瞬一瞬がおさめられた、計31点の作品が展示されています。

中野​駅北口より約7分、ケンコー・トキナー本社ビル2階にオープンした​ケンコー・トキナーギャラリー。それまでも壁面を使ったミニギャラリーがありましたが、 同フロアになる直営ショップと切り離され、本格的な展示スペースとしてリニューアルされました。6月より10月以降の公募展の募集もされていますので、興味のある方はこちらもぜひ!
9月までは企画展が企画されており、風景写真家として活躍されている井上さんの写真展にお邪魔して、お話を伺ってきました。

被写体を気に入りすぎてずっと見入ってしまい、撮らずに帰ってしまうということも、とお聞きしました。

ー日本全国を撮られている井上さんですが、今回の作品について教えてください。

八ヶ岳を拠点として全国を巡って風景を撮っています。基本的に気に入った被写体を撮るというスタイルで旅していて、本展は沖縄から北海道まで日本全国で撮ったものになります。冬にはじまり桜で終わるという流れでまとめていて、ラストを桜にしたのは、このギャラリーのオープンをお祝いしたいという気持ちと、(コロナ渦ということもあり)見る人が少しでも明るい気分で帰ってもらえればと思いがあります。
私にとって被写体を愛するということはとても大事なことで、キレイな景色をパッと撮るのではなく、座ってじっくりその風景を見て感じてもらいたいという気持ちから、タイトルの中に「sit」(座る)というキーワードを入れています。

季節の移り変わりを色や光で表現されたとのこと。

何度も通い、ここがこうなったらいいいなというイメージを求めて撮ることも多く、自分自身が感動したものでなければ、見る人にも感動してもらえないと思っていて、とにかく自分が感動するまで待ちます(笑)
人が見て感動する「自然の色」。PCで加工されたつくられた色ではなく、その「自然の色」や光、空などが「奏でる音」を、それぞれの作品から感じてもらえればと思います。

私が風景を本格的に撮ろうと思ったのは、岐阜で活動されている障がい者アーティストの方たちに、(彼女たちが)実際に見に行くことができない風景を見せてあげたいという思いからはじまりました。自分も事故の後遺症で右手が動かないことで、いろいろな人に助けてもらっています。そういった身近な人たちが幸せになるような写真を撮り続けていきたいと思っています。

ー作品を拝見して、自分自身も行って見てみたいと思う気持ちでいっぱいになりました。

ぜひぜひ、行っていただきたいです!今は写真を見ていただいて、今の状況が落ち着いたら、みなさんにいろいろなところに行ってもらえたらと思います。風景は日にちや時間帯によっても同じものにはならないので、その時その時の出会いを大切にしてもらいたいです。

ステートメント

私たちに何か囁きかけてくるような、優しくも美しい光景で満ち溢れている作品の数々。私もいつかこの状況が落ち着いたら、感動する何かを見つけに行きたいと思います。ぜひご覧ください!

会場では、ポストカードと フォトブック「八ヶ岳恋愛」 が販売されています。私が伺ったときはまだ納品されていなかったのですが、 今回の写真展の「美sit風景」 のフォトブックも置かれるとのこと。

作品も販売されていて、こちらは部屋に飾ってもらいやすいスクエアサイズにあう作品がコーナーに飾られていて、お部屋に飾ったイメージもしやすいです♪

【井上 嘉代子 写真展「美sit風景−奏(かなで)−」】
会期:2021年5月26日(水)~6月7日(月)
11:00~18:00
会場:ケンコー・トキナーギャラリー(火曜定休)
https://www.kenko-tokina.co.jp/gallery/schedule/inouekayoko_20210421.html

井上さん Webサイト
https://www.kayokoinoue.jp/
Facebook
https://www.facebook.com/manastyle