美術作家 石場文子『REAL by ArtSticker DAIKANYAMA ART WEEK』

レポート / 2021年12月2日

会場にて、石場さん。 作品は一発撮りとのこと、お聞きして驚きました!!

11月30日(火)~12月5日(日)の日程で 、アート・コミュニケーションプラットフォーム「ArtSticker(アートスティッカー)」がセレクションしたアーティストによる、新しいアートウィーク『REAL by ArtSticker DAIKANYAMA ART WEEK』が、代官山ヒルサイドテラス内のヒルサイドフォーラムで開催されています。
著名アーティストから注目の若手アーティストによる、絵画からVR・演劇等、様々なジャンルのアート作品に出合えるイベントで、参加アーティストのお一人である、美術作家の石場文子さんにお話を伺ってきました。

石場さんの作品は7点出展されていて、エントリー制での販売もされています。ご興味がある方はこちらをご覧ください。

ー今回の作品の制作のポイントなど教えてください。

人の認識を問う作品を作っています。以前は実際のモノ(被写体)に輪郭線をひいて写真を撮るという作品をつくっていたのですが、そこからもう一歩というものが今回の作品です。
元々私が版画出身ということもあって、額というものは身近なものだったのですが、額装するときその存在がイメージと異なっていることがあって。出来た作品と(額と)のギャップを自分の中でフラットにさせちゃおうと、写真に額もいれてしまえばおもしろいのでは、という発想からきています。
また額は、絵であることを証明するモチーフでもあるので、それが写真に置き換わったからどう見えるかということもありますし、作品として写真をどう見せていくかということを考えてつくっています。

ーパッと見ると絵画のようですが、近づいて見ると立体的でもあり、惹きつけられますね。

一番左側にある作品が分かりやすいのですが、額を置きその向こう側に輪郭をひいたモチーフを置いて撮影しています。パソコンでのコラージュではありませんが、コラージュの知識がある方だとそう見られることもあります。なぜ額がぼやけているのだろう?と思ってもらったら、モチーフにピントがあっているからなんだなというように。じっくり見てくれた人に+αのような楽しさを感じてもらえるのではと思います。
今まではその中(モチーフ)ばかりだったのが、その外側のディテールが気になってきて、今では額の、そのさらに外側が気になってきています(笑)。こう見えたらおもしろいだろうなからはじまって、この要素が入ったらどう見えるだろう、と見る人への挑戦かもしれません。

ーさらに進化していく感じですね。

そうですね。このシリーズはもっといろいろできると思っています。

見れば見るほどおもしろく、(作品は)平面なはずなのに、見えるのはなぜか立体(3D!?)。(見る)距離によっても、作品の深さということを考えさせられますし、何より実際の展示を見るという醍醐味!!ぜひご覧ください。

『REAL by ArtSticker DAIKANYAMA ART WEEK』
2021年11月30日(火)~12月5日(日)
代官山ヒルサイドフォーラム
https://artsticker.app/share/events/873

参加アーティスト ※以下50音順
青山悟/石場文子/井村一登/榎本マリコ/川島小鳥/五木田智央/タカハシマホ/立石従寛/遠山正道/東数博/東佐智子+鈴木靖葉/松山梨子/三浦光雅/森山大道/山本尚志/山脇紘資/吉村宗浩 他