木村 直人 写真展「GERMANY」

レポート / 2021年12月18日

会場にて木村さん。18日最終日、在廊されているとお聞きしました。
(最終日は18時閉館になりますので、来られる際はご注意ください)。


パンデミックで海外に気軽に行けない中、古いロードムービーでも観るように記憶の旅を辿るうち、30年あまり前の旅のフィルムに行き着いた。それは、僕の写真家としての原点ともいえる旅だった。

ベルリンの壁が崩壊して間もなく、まだ駆け出しの写真家だった僕は旧東ドイツから西ドイツに抜ける旅に出た。
目的は、壊れたばかりの壁でも東西に開かれたばかりのブランデンブルク門でもなく、おそらく“いま”しか体験できないであろう旧東ドイツで写真を撮ることだった。


1990年2月、僕はまずチューリッヒに飛び、レンタカーで一路 旧東ドイツを目指した。カーナビもスマホもグーグルマップもなかった当時、現地で入手したロードマップとガイドブックのわずかな情報だけを頼りに、あちこち彷徨(さまよ)いながら、エアフルト、ドレスデン、ライプツィヒ……と旅を続けた。– 木村直人


木村さんが30年あまり前に焼かれたものと、本展のために現在焼かれたもの、モノクロバライタプリント計22点が展示されています。

ー今回の写真展は、木村さんが30年前に撮られた作品とのことですが、あらためて感じられたことなどお聞きしてもいいでしょうか。

今の目で見るからこそ見つけられた、当時発見することができなかった作品がたくさんありました。その頃のプリントを見ることで、いろいろなことを思い出しました。こういう旅だったなとか、あの時の自分が感じたことなどです…… 。それは自分にとっても(写真家としての)原点ともいえる旅だったなと。旅がしたいという気持ちが湧いてきました(笑)

ー旅、したいですね。(コロナが)落ち着いたら、木村さんが行って撮ってみたいところはありますか?

先日友人とも話していたのですが、今までに自分が行ったことがない、違った世界を見たいと思っています。ロシアに行ってみたいですね。

本展に合わせて制作された写真集も、会場で販売されています!

ドイツ分断、東西冷戦の象徴でもあったベルリンの壁崩壊は、私もとにかくびっくりしてテレビを二度見したことが思い出されます。その歴史的な出来事が、まるで別世界の事のようにも感じられる、淡々とした人々の営みとそれを取り囲む世界が紡ぎだされています。それらすべてが滑らかなグレーの作品に凝縮され、私自身も(その時代の)東ドイツの街角に立って世界を見つめているような錯覚を覚えます。あの時代を知っている人も知らない人も、ぜひご覧ください!

【木村 直人 写真展「GERMANY」】
会期:2021年12月1日(水)~12月18日(土)
15:00~21:00(水・木・金・土)
最終日18:00閉館
会場:Kiyoyuki Kuwabara Accounting Gallery
http://kkag.jp/exhibitions/

木村さんのWebサイト
https://www.k-naoto.com/