武井 眸 写真展「追憶のイスタンブール~日常復興の願いを込めて~チャリティー写真展」

レポート / 2023年4月8日

武井さんは4/9(日)、12(水)、13(木)は終日、10(月)14時頃~、11(火)16時頃~、在廊予定とのこと。

以前、菊池哲男さんとの二人展で取材させていただいた武井 眸さんが、トルコ南東部地震のチャリティー写真展をされるとのことで、お話を伺ってきました。


ー今回の写真展は、トルコ南東部、シリア北部の大地震のチャリティー写真展とお聞きしていますが、開催への思いなどお聞きしてもいいでしょうか。

トルコの地震についてはニュースをずっと追っていて、自分にも何かできないかなというもどかしい気持ちを感じていて、その気持ちを菊池先生(山岳写真家 菊池哲男氏)に相談したのがきっかけです。
トルコは親日国と知られていて、東日本大震災の時にも支援がありましたし…。

写真という形で何かできなればということで、開催されたチャリティー写真展。会場にはA4、A3サイズ計35点が展示されています。武井さんが以前勤務されていたハクバ写真産業からフレームの協賛を受けられたとのこと。協賛・協力会社の支援で今回の写真展が実現したとお聞きしました。

トルコ南部大地震の募金箱が設置されており、義援金と販売物の売上は、駐日トルコ大使館を通じて寄付されるそう。会場で募金協力された方へは、武井さんからのお礼の気持ちのポストカードも準備されています。

ーこちらはいつ撮られたものでしょうか?

2011年に大学の卒業旅行で一人で訪れたときのものです。昔住んでいた家の写真を持って訪ねるというのがテーマだったのですが、言葉もよく通じない中いろいろな人と知り合い、最終的に辿り着くことができました(笑)

ー作品をセレクトされる際に大切にされたことなどお聞きしてもいいでしょうか。

フィルム30本あまりの900点の作品で、(見られる方に)どういった人たちが住んでいるのか、(トルコの)あたたかい、穏やかな日常の暮らしというものが伝わればという気持ちで選びました。(地震発生時と比べて)今はあまりニュースに流れないので、これを見ることで少しでも思い出してもらえればと思っています。私一人の活動ではどうにもならないので、(関心をもってもらって)分母を大きくして広がっていくきっかけになればと。それが写真展という形にした一番の理由になります。

3歳から4年を過ごしたという、自分にとってトルコは記憶のはじまりの場所。今はどうなっているのかなと…。なかなか行けませんが、機会があればぜひまた行きたいと思います。


美しい風景だけでない、人々の暮らしのスナップは、何故か異国なのに懐かしいと感じるやさしい気持ちが伝わってきます。3月に見たニュースでは地震から1ヵ月が経った今も、被災者はテントや路上生活などで過ごしているというもの。日本と同じく地震大国であるトルコ。地震を経験した私たちだからこそ復興への道のりが遠いものであると知っています。ぜひ足をお運びください!

武井 眸 写真展「追憶のイスタンブール~日常復興の願いを込めて~チャリティー写真展」
会期:2023年4月7日(金)〜4月13日(木)
平日 10:30~19:00
土・日 11:00~17:00(最終日14:00まで)
会場:富士フォトギャラリー銀座 スペース3
http://www.prolab-create.jp/gallery/ginza/

協賛:ハクバ写真産業株式会社
協力:富士フォトギャラリー銀座

武井さんのWebサイト
https://hitomitakei.wixsite.com/photo

菊池哲男×山岳スナップ 武井眸 二人展 取材記事
https://kyoto-muse.jp/news/118246