松田 浩一 写真展「HONG KONG TRAMWAYS」

レポート / 2019年11月9日

~香港の活気や文化が凝縮されたトラムの魅力を体感する写真展~

会場にて松田さん。会期中は毎日在廊されているとのことなので、ぜひ!
多種多彩な広告でラッピングされたトラムの魅力など、伺っていると話は尽きません。

ギャラリーに足を踏み入れると、松田浩一さんの作品を使用した、香港トラム開業115周年記念であるアートトラムのラッピングデザイン画像が目に飛び込んできます。早速このコラボレーションのきっかけになった作品について、お話を伺いました。

115周年の記念トラムのラッピングデザイン画像が、ギャラリー1階の左右の壁に大きく飾られています。

それまで写真を撮っていたこともあり、退職後に写真作品を作ろうとアジアの街をまわり、数ある都市の中から刺激的でエネルギッシュな香港の街に魅力を感じ、普通に街の写真を撮っていたという松田さん。しかし写真作品として考えていくなかでテーマを決める必要性を感じ、興味を惹かれていたトラムに絞って撮ることに。

色別、業種別などでセレクトした組写真。
それぞれの作品の中心の写真には、アクセントに人が通る姿を選ばれているとのこと。

「トラムは香港島の西から東に走っていて、要所要所で停まるポイントがあり、最初はそういったところで撮っていました。個性を出していくということが難しく、紆余曲折あって終点の駅にたどり着き、同じ場所に立ち同じアングルで撮り続けるようになりました。終点の駅なので、乗車客も降り人の顔が窓になく、都市の変化をトラムの広告を切り口として表現できるのではと感じて、背景の建物の看板や洗濯物などが日々変わることで、香港という街の雰囲気が少し顔をだしているのも良かったです」。

半地下のフロアーでは、特徴的な香港の信号や街の音が流され、 モニターで 香港で取材された松田さんの番組も流されています。

撮りためられたトラムの写真で、香港という街を象徴するお金と人とモノがうごめく経済都市というイメージを表現し、昨年こちらのギャラリーで写真展「香港路面電車」を開催。Instagramに投稿した写真に、香港トラムの運営会社である香港電車有限公司からコメントがつき、やり取りをするうちにこのアートトラムのコラボレーションが実現されたとお聞きしました。

香港トラムの路線図。この終着駅で撮られているとのこと。

作品350点が彩る個性豊かな香港電車115周年記念の車両は、松田さんにとっては動く写真展!今年1月から8月まで香港を走っていたアートトラムの画像をじっくりと見ることができます。日本の広告もたくさんあり、ある意味興味深いです。東洋と西洋が入り混じった活気ある香港の文化や街を体感できる写真展。ぜひ会場へ足をお運びください!

会場入り口では写真集・クリアファイルやポストカードなどの販売もされています。

【松田 浩一 写真展「HONG KONG TRAMWAYS」】
会期:2019年11月6日(水)~11月11日(月)
11:00~19:00(最終日17:00まで)
会場:アメリカ橋ギャラリー
https://americabashigallery.com/exhibitions/#exhib_2543

松田さんの Instagram:matsuda_koichi