榎本八千代「家族写真 / Family Photo」

榎本八千代「家族写真 / Family Photo」
榎本 八千代
2025/08/21 ~ 2025/08/31
Roonee247 Fine Arts

ルーニィ247ファインアーツは榎本八千代の新作展を開催します。榎本は20年前の2005年8月10日、最愛のひとり息子 侑人さんを保育事故が原因で亡くしました。深い喪失感につつまれたまま、長い期間を過ごした後、47歳のときに写真表現と出逢います。

自分の中心から湧き出てくる「何か」が体の中に溜まりすぎ て自分の外へ出さないと、息苦しくて生きていけないと感じ「写真」という手段を使って、自分はその「喪失」に対して対峙ができるかもしれない、という考えに至ります。その作品を作品として発表する事で 息子が生きていた証を社会へ出せると考えたのです。

デビュー作である「20050810」は、ここルーニィで開催され、大変大きな反響を呼びました。あれから7年が経過し、家族写真をキーワードにした新作を発表いたします。

 
以下作家のテキストより抜粋

『~家族写真からその姿が消えたとしたら、その人は存在してなかった事になるのだろうか?と疑問を持ちました。記憶が時間と共に薄れていく中で、写真が記憶を繋ぎ止めておける唯一の手段だとしたら、写真からその存在が消える事により、これらの「家族写真」の存在意味は自分にとって、どう変化していくのか確認してみたいと考えたからです。写真には「黒い穴」が開いてます。彼の姿はありません。彼はその穴から落ちてしまいました。そしてそこから彼の「思い出」や「記憶」も私の記憶から抜け落ちていくような気もしますし、それを防ぐために私の記憶が総動員して補填してる気もします。そしてこの穴はどこへ繋がっていくのか興味があります。』

 
会期に合わせまして、これまで榎本が手がけてきた全作品「20050810」「明晰夢」「家族写真」の全てのイメージを収録したカタログを会場内にて発売いたします。編集はこれまで全ての作品の監修を担当してきた弊所代表の篠原俊之です。巻末にはライター・小林美香さんによる書き下ろしエッセイも収録しました。

デビュー作「20050810」8/1-11 WHITE HOUSE (ナオナカムラ)で再展示されますので、合わせてご覧いただけると榎本作品について、より深く知ることができます。

ナオナカムラ http://naonakamura.blogspot.com

 


 

榎本八千代「家族写真 / Family Photo」
会期:2025年8月21日(木)〜8月31日(日)
   12:00〜19:00(最終日16:00まで)
   月火水 休廊

会 場:Roonee247 Fine Arts
    東京都中央区日本橋小伝馬町17-9 さとうビルB館4F
    https://www.roonee.jp

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