普後均個展「遊泳」

普後均個展「遊泳」
普後 均
2026/06/05 ~ 2026/06/28
ふげん社

このたび、ふげん社は、2026年6月5日(金)から6月28日(日)まで、普後均個展「遊泳」を開催いたします。
 
普後均は、1947年神奈川県に生まれ、3歳から山形県米沢市で育ちます。1970年日本大学芸術学部写真学科卒業後、細江英公に師事し、1973年に独立。1974年に初個展「穏やかな日々」をニエプス美術館(フランス)にて開催以後、銀塩プリントの制作・展示と写真集で作品を発表し続けています。

身近なフライパンから宇宙的な広がりのあるイメージを生み出した「FLYING FRYING PAN」や、近所の貯水槽を舞台に様々な登場人物が現れる「ON THE CIRCLE」(2010 年度伊奈信男賞受賞作)、滝を見る人と都市を見る人の後ろ姿を対照させ、見る行為の根源を問うた「WATCHERS」などで知られています。それらは、時制や場所、モノの属性から自由になった抽象的なイメージ群から組み立てられる、宇宙的な広がりのある構造体としての作品群です。

本作「遊泳(英題:Floating Around)」は、1971年から1997年の間に、パリ、ニューヨーク、日本などで撮影されたモノクローム写真をまとめたシリーズで、1976年に画廊春秋(銀座)で初めて発表後、以降ニコンサロン(1979)やオーストリア(1982)でたびたび発表されてきました。

1970年代当時、細江英公や、兄弟子にあたる森山大道の仕事を身近に見ていた普後は、「写真は単なる現実のコピーではない」「目の前の対象物を今という時間に閉じ込めることだけが写真の役割ではない」という思いを強く抱いていました。その後、試行錯誤しながら辿り着いた「遊泳」は、写真には現在性や記録というものから自由になった文学的な表現も可能である、と確信を抱いた初めてのシリーズです。

生簀で泳ぐ鯉を何気なく撮った時、幼児喘息の発作で苦しんだ幼少期の思い出が結びついたことが、本シリーズの制作を後押ししました。気管支拡張剤の注射を打ち、肺に空気が流れ込み、負の状態から回復していく経験のような、過剰な重力から徐々に解放される間に脳内に浮かんでは消えていくイメージを、写真を通して表現したのが本作です。

これまで、複数の写真の連なり、残像の行き来によって生まれる世界を、時に文学や音楽、建築物のように組み上げてきた普後の作風が確立したゼロ地点を、どうぞご覧ください。

会期中には、キュレーター、写真研究者の小髙美穂さんをゲストにお迎えし、ギャラリートークを開催いたします。

 


 

普後均個展「遊泳」
会期:2026年6月5日(金)〜6月28日(日)
   水〜金 12:00〜19:00/土・日 12:00〜18:00
休廊:月曜日、火曜日

会場:ふげん社
   〒153-0064 東京都目黒区下目黒5-3-12
   TEL 03-6264-3665/MAIL info@fugensha.jp
   https://fugensha.jp

 
イベント
【ギャラリートーク 普後均×小髙美穂(キュレーター、写真研究者)】
6月7日(日)14:00〜15:30
詳細はこちら

参加費1,200円(オンライン配信あり)
※トーク終了後にレセプションを開催します。

お申し込み方法:ご希望のチケットをふげん社オンラインストア(https://fugensha-shop.stores.jp/)からご購入ください。
店頭でお支払いを希望の方はふげん社まで(03-6264-3665)ご連絡ください。

 
イベント情報など、詳細は公式サイトの掲載ページをご確認ください。

 
プロフィール
普後均 Hitoshi Fugo
1947年生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業後、細江英公に師事。1973年に独立。2010年伊奈信男賞受賞。作品に「遊泳」「暗転」「飛ぶフライパン」「ゲームオーバー」「見る人」「KAMI/解体」「ON THE CIRCLE」「肉体と鉄棒」など。

写真集に『FLYING FRYING PAN』(写像工房、1997)、『ON THE CIRCLE』(赤々舎、2012)、『BLACKOUT』(L’Artiere、2018)、『WATCHERS』(ふげん社、2020)、『KAMI』(L’Artiere、2025)、池澤夏樹との共著に『やがてヒトに与えられた時が満ちて……』(河出書房新社、2007)がある。 国内、海外での個展、グループ展多数。

パブリックコレクション
東京都写真美術館、北海道立釧路芸術館、京都国立近代美術館、フランス国立図書館、ロ サンゼルス・カウンティ美術館、サンディエゴ写真美術館、ヘンリー・アート・ギャラリー、ワシントン大学

 
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