第1期:マイヤ・タンミ個展『Octomom』

第1期:マイヤ・タンミ個展『Octomom』
マイヤ・タンミ
2025/02/22 ~ 2025/03/29
KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHY

カナカワニシアートオフィス合同会社は、2025年2月22日(土)から2025年4月26日(土)まで、KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHY(西麻布)及びKANA KAWANISHI GALLERY(清澄白河)に於いて、3つの会期にまたがる展覧会『Acts of Care』を開催いたします。​

本展は、カティ・キヴィネン(ヘルシンキ美術館主任学芸員)とピルッコ・シータリ(インディペンデントキュレーター/元ヘルシンキ現代美術館館長)の2名のキュレーターが、第15回光州ビエンナーレ・フィンランド館の為に企画した展覧会の日本巡回展を骨子としながら、アーティストによっては日本展のみの特別インスタレーションも実施し開催いたします。

 

第一期では、KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHYにて、2025年2月22日(土)よりマイヤ・タンミ個展『Octomom』を開催いたします。​

マイヤ・タンミは、1985年ヘルシンキ生まれ、アールト大学(ヘルシンキ)博士課程修了。あらゆる観点から、物事の「根本的な真相」に迫るべく、科学者や他のアーティストたちと積極的にコラボレーションし、感情を揺さぶり、驚かせる作品を制作しています。弊廊での個展は2017年に開催の『白兎熱 / White Rabbit Fever 』以来8年振りになります。

本展で発表される《Octomom》は、「オーディオ・ストーリー」、「砂に投影されるプロジェクション」、「産後まもない新生児を抱く母の肖像写真」の三要素で構成されるインスタレーション作品です。科学者たちに「オクトマム」と名付けられた深海1,397メートルの母ダコは、53ヶ月間(4年7ヶ月)にも及ぶ長い期間に渡り卵を抱き続け、抱卵期間として世界最長記録となりました。​
 
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タコとヒトの最後の共通祖先は、おそらく7億5千万年前に生息していた目玉のある虫のような生物でした。しかしその後、両者は知的な種として、まったく異なる進化を遂げます。タコは8本の腕に脳の4分の3が含まれる、唯一の生物。私たちとよく似ていながら、まるで別の惑星から来たかのようです。

《Octomom》では、タコ、人間、そして時間が交錯します。このインスタレーションは、オクトマムの映像、タコの抱卵期についてのオーディオ・ストーリー、そして生まれたばかりの子を抱くアーティストの自画像が組み合わされています。研究者がオクトマムと名付けたこのタコ(グラネレドネ・ボレオパシフィカ/ホクヨウイボダコ)は、太平洋のモントレー渓谷で53ヶ月間卵を抱き続け、世界で最も長い抱卵期間を記録しました。モントレーベイ水族館研究所のロボット潜水艇は、合計18回オクトマムのもとを訪れ、作品にはロボットが撮影した映像も含まれています。

マイヤ・タンミは近作で、私たちがどのように感情を学び、どのように感情を理解するかを探求してきました。私たちは「タコになる」ことがどのようなものかを実際に体感することはできませんが、想像を膨らませることはできます。他の種に対する感情を理解しようと試み、それを発展させることもできます。《Octomom》は、「母性の経験」を他の種の生物との共有の試みを通して、共感とは何かを私たちに問いかけるのです。

(トゥルク美術館、マイヤ・タンミ個展『Octomom』リリーステキストより抜粋)

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フィンランド写真美術館の個展(2023年)で初めて発表され、トゥルク美術館での個展(2024年)、光州ビエンナーレ・フィンランド館(2024年)での展示を経て、このたび初めて国内で発表されるマイヤ・タンミのインスタレーション《Octomom》を、是非お見逃しなくご高覧ください。

 


 

『Acts of Care』/第1期:マイヤ・タンミ『Octomom』
会期:2025年2月22日(土)~ 2025年3月29日(土)
   水曜日〜土曜日 13:00〜18:00(日・月・火・祝休廊)​
   ※GAIEN-NISHI ART WEEKEND 2025参加のため、3/14・3/15 のみ20:00までオープン

会場:KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHY
   東京都港区西麻布2-7-5 ハウス西麻布 5F

□制作協力(日本版ナレーション)Yo Harding  助成:Finnish Cultural Foundation

※本展示は、欧州連合(EU)の資金援助による「pARTir initiative」プロジェクト(NextGenerationEU)の一環として、 フィンランドセンターが後援しています。

 
■オープニングレセプション
2月22日(土)17:00-18:00

詳細は、公式サイト掲載ページをご覧ください。