後藤芳貴 フィルム写真展「Silent Echoes -夢の残響-」

レポート / 2025年7月3日

京都写真美術館 ギャラリー・ジャパネスク 2階展示室にて、2025年7月1日(火)から7月13日(日)まで、後藤芳貴 フィルム写真展「Silent Echoes -夢の残響-」を開催します。

後藤芳貴さんに聞く「10の質問」
フィルム写真展「Silent Echoes -夢の残響-」を開催中の後藤芳貴さんに、幻想的な世界観や作品のルーツについて、一問一答形式でお話を伺いました。

会場にて後藤芳貴さん、7/7(月)以外全日在廊予定です。


Q1. 「Silent Echoes -夢の残響-」には、どのような想いを込められましたか?
A:夢から覚める直前の夢と現実の狭間を反芻するようなイメージを込めてタイトルを作成しました。

Q2.使用しているカメラを教えて下さい。
A:Lomography Lomo LC-A+ を使用しています。

Q3.この技法で制作する上で、特に気をつけていることはありますか?
A:モノクロの作品は、クリストファー・ノーラン監督の世界観をイメージしています。
今回のメイン作品では、「勇敢なイメージの鯉」と「世界の風景」を重ね合わせることで「平和」を表現しました。

Q4. 撮影前に完成イメージを決めている?それとも現場で?
A:決めている作品もあります。「こういうのを撮りたい」とイメージが思い浮かべば、そのイメージに合う撮影地を調べて訪れ、撮影に臨んでいます。

Q5. 思いがけない偶然が作品になることもありますか?
A:ありますね。その場でインスピレーションが湧き、思いがけず作品になることもあります。チェコにある世界遺産の街・テルチを撮影した作品が、まさにそうでした。

世界遺産の街・テルチを写した多重露光作品。現実と幻想が溶け合うような世界が広がります。

Q6. カラーとモノクロは、どのように選び分けていますか?
A:モノクロは、主にノーラン監督の世界観を表現したいときに使用します。カラーは、その場の空気感を生かしたいときに選びますね。

Q7. 特に印象に残っている撮影地は?
A:アイスランドですね。レンタカーで旅をしたのですが、走るたびに風景が目まぐるしく変化していき、そのダイナミックさがとても印象に残っています。

Q8.作品を観た人の反応で、印象に残っているエピソードはありますか?
A:私の作品を見て写真を始めたり、多重露光に挑戦する方が増えたことですね。
私の思いを共有できたことが何より嬉しかったです。

Q9. 観る人にはどのように楽しんでもらいたいですか?
A:多重露光で魅せる不思議な世界観を楽しんでいただくと同時に、撮影のプロセスにも目を向けてもらえるとより楽しんでいただけると思います。

Q10. 今後挑戦してみたいことは?
A:今は国内での展示が中心ですが、今後は海外にも視野を広げていきたいです。また、ワークショップなども積極的に行っていきたいと考えています。

小作品や写真集・グッズも販売中です。


statement

フィルムカメラによる多重露光が描き出すのは、夢と現実が静かに溶け合う情景。
異なる時間、異なる場所で切り取られた風景たちが重なり合い、目の前に現れるのは、どこにも存在しないはずの懐かしくも儚い世界。
かすかな記憶の断片、忘れかけた感情のひだが、柔らかな光と影の層の中から静かに立ち現れます。
現実と非現実の境目をたゆたうような風景は、まるで夢から覚めた後に残る淡い余韻のように心の奥底にそっと響く。
カラー及びモノクロの約30点の夢の残響を、どうぞその静けさに耳を澄ませながらご覧ください。

後藤芳貴


後藤芳貴 フィルム写真展「Silent Echoes -夢の残響-」
会場:京都写真美術館 ギャラリー・ジャパネスク 2階
〒605-0038 京都市東山区堀池町374-2
会期:2025年7月1日(火)〜7月13日(日)
無休/入場無料
URL:https://kyoto-muse.jp/exhibition/183766

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