井関 信雄 写真展「TOUCH THE HEAVEN」

レポート / 2018年10月4日

日常の中にふいに現れる最高の瞬間

SLOPE GALLERYは、サーフィンやスケートなどのボードカルチャーに関連する書籍やアートブックを出版するブエノブックス(Bueno! Books)が運営する、北参道駅徒歩5分のギャラリーです。ボードへの愛が詰まったセレクトブックストアと、アートな作品が並ぶギャラリースペースからなります。

愛用のスケートボードを手に、井関さん。
人当たりが良く、作品やスケートボードについて熱く語ってくれました。

ギャラリーには、壁面のコーナーを強調するようにカラー作品が密集して並び、モノクロ作品が床一面を埋め尽くしています。写っているのは日常の街の光景…に見えて、よくよく目を向けるとそこにはスケートボードをする人やバンク(傾斜)がさりげなく映り込んでいるのが分かります。
それもそのはず。井関信雄さんは長年日本のスケートボードシーンを追いかけてきたフォトグラファー。日常の街並みの中にさりげなくスケートボードの躍動感が写り込む光景は、12歳から約30年にわたりスケートボードに魅了されてきた井関さんだからこそ見える世界です。

ギャラリーの様子。井関さんの見つけた最高の空間に入り込むことができます。

「スケートボードでバンク(傾斜)を探すことと、日常の風景にときどき現れる最高の瞬間を見つけに行くストリートフォトはとても似ています。写真の面白さもそこにあると思います」

床を覆うモノクロ作品には、井関さんがボードを始めたという地元・高知の河原の公園や、よく練習をしたバンク(傾斜)、先輩や仲間たちが集い楽しい時間を共有したサーフショップなど、ルーツともいえる数々のヘブンリー(素敵)なスポットが写っています。

「僕がこれまで見つけた良い瞬間や場所をあえて床に展示することで、観る人にも作品世界に触れてもらいたいと考えています。今やスマートフォンなどで簡単に写真を撮れる時代。この写真展がきっかけで、日常の中にある自分にとっての最高の瞬間を撮ることを楽しむ人が増えると嬉しいです!」

2020年の五輪競技としても注目されているスケードボード。写真撮影やコラム執筆などを通してボードカルチャーの振興に取り組んでいる井関さんの作品世界を観に、ぜひ会場へ足をお運びください。

セレクトブックコーナー。10年にわたり撮影してきたスケートボードシーンを収めた井関さんの写真集「01-10 Skate boarding photo」や、オリジナルZINE「渋谷路傍」なども展示・販売されています。

【井関 信雄 写真展「TOUCH THE HEAVEN」】
会期:2018年9月14日(金)〜10月31日(水)
13:00〜18:00
会場:SLOPE GALLERY(土日祝休廊)
http://www.buenobooks.com/

Red Bull.comで連載中の井関さんのコラム「TRASH WORDS」
https://www.redbull.com/jp-ja/skate-column-iseki-01