市ノ川 倫子 写真展「PRESAGE」

レポート / 2020年7月11日

~スクエアの中に凝縮された、光と色の雫をあつめた幻想的な風景~

会場にて、市ノ川さん。
27点の作品が展示され、会場では写真集、作品、また今回初の試みというキューブ作品が販売されています。

代官山駅に程近い「Gallery子の星」は、自然光が入る1階路面にあるアートギャラリー。等間隔に展示されたスクエアの作品たちは、白い壁面に開いた窓のようで、窓を覗くごとに見えるさまざまな光景は、心に沁み透ってくるよう。

入口には素敵なお花とグリーンが飾られています。

ー今回の展示について教えてください。

これまでデジタルの作品を発表してきましたが、今回初めてのフィルム作品になります。この終息が見えない時代の流れだからこそ、見てくださった方に希望や明るい兆しが感じられるような写真展にしました。サイズも強弱はつけず、自然でさりげなく、見る人の心に寄り添ってくれるようなトーンでまとめました。

ー奥の部屋は仄暗い感じになっていて面白いですね。

こちらのギャラリーの特性はお部屋が二つあることなので、雰囲気を変えて両方楽しんでもらえたらと思っています。手前の部屋は写真自体も明るく優しいもので、奥の部屋は同じシリーズですが、アンダーでシックなものにしました。
展示の視線も手前の部屋は、女性がそのまま見ることができる低め、奥は気持ち高めにしています。一つの写真展で二つの世界を楽しんでもらえたらと思います。

奥のスペースにはキューブ作品も。

ーフィルム作品を撮られるようになったきっかけなど教えてください。

デジタルからカメラの世界にはいり、勉強するうちにフィルムの魅力に目覚め、3年前から撮るようになりました。ローライコードを使用していて、正方形のフォーマットから見えてくる世界に魅了され、デジタルとフィルムでは、自身が見たいと思う世界も撮るときから違いますね。
(今回の写真展では)テーマがありきではなく、フィルムをはじめてから撮りためた中から“PRESAGE”(フランス語で兆し、予感)の気持ちにあったものをセレクトし構成したもの。

ー女性にはより楽しめる写真展(作品)だと思います。

そういう気持ちになってもらえると嬉しいですね(笑)自分が心惹かれるモチーフが、植物や水のモチーフなど自然のものなので、女性は特にそれらからパワーをもらうことが多いと思います。心地がいいと感じてもらえたら 嬉しいです!

ステートメント

光をまとった空気にはやわらかな色調の世界があり、いつか見た風景のような懐かしさを感じます。自由に出歩けない今、市ノ川さんのやさしい気持ちが伝わってくる作品たちに、 心に 潤いがチャージされます。 ぜひ会場へ足をお運びください!

【市ノ川 倫子 写真展「PRESAGE」】
会期:2020年7月8日(水)~7月13日(月)
12:00~18:00(最終日17:00まで)
会場:Gallery子の星
http://www.nenohoshi.com/?p=7340

市ノ川さんのWebサイト
https://www.tomokoichinokawa.com/