~ 音楽と写真という究極のコラボレーションが魅せてくれる表現世界 ~
スペイン語やイタリア語で「音楽万歳」という意味の「Viva Musica!」。音が主役である音楽が、音がない写真にどう表現されているのか、普段よく目にする演奏会や舞台の写真とはまったく違う世界が広がっていました。
正木さんは30年にわたって、音楽の舞台写真を専門に撮影する事務所に勤務し、5年前に「Art Link」という個人事務所を設立し独立。一昨年から、それまで使用していた一眼レフから、シャッター音がかぎりなく無音ということに惹かれ、オリンパスのミラーレスカメラを使うようになり、演奏者に近づいても集中力を途切れさせることなく、自由なアングルで撮ることができるようになったそう。
そのオリンパスのカメラに変えてから撮影し、ある程度まとまった数の作品もできてきたなというタイミングに、プロ登録しているオリンパス大阪の方にポートフォリオを見せる機会があり、想像していたコンサートの写真と違いますね。これはおもしろい!写真展をやってみませんかという話になったとのこと。
「どこかの街のギャラリーを自分で探して、そのうち個展ができればいいな漠然と思っていたのですが、お声がけしていただき思い切ってやってみようと決めました。フリーになり5ヶ年計画ぐらいで、世の中に作品を発表したいと考えていたことが、トントン拍子に話がまとまり、こんな大きな会場で写真展ができることになりました」。
会場には実物の楽器も置かれていて撮影OKとのこと。
「実物の楽器を置くことで、来場された方も楽器を自由に撮影してもらう参加型の写真展を企画しました。先に行われたオリンパス大阪でとても好評だったので、楽器の移動は大変ではあったのですが、大阪から持ってきました!」
「テーマは舞台からのプレイヤー目線での写真です。楽器や演奏者の姿をすべて写さない、究極に引き算した最低限の情報量の作品から、これはどういった楽器で何の曲をどういった人が演奏しているのだろうということを、見る人に想像力で感じてもらえたら、と思っています」。
舞台写真を撮る正木さんのまわりの方の中で、オリンパスのミラーレスを使う方がいないため、使いはじめは不安に感じられていたそうですが、コンパクトで軽く機材の重さは以前の半分ぐらいになり、三脚が必須だったのが手持ちで撮ることができるようになって、機動力が格段にアップしましたと、オリンパスカメラの良さを熱く語ってくださいました。デメリットもあるそうで、暗いところの撮影でオートでのピントがあいにくいこと、ISO感度も1600ぐらいまでが良く3200にすると黒のしまりが悪く感じますとのこと。
展示されている作品は、JPEGの撮って出し、インクジェットでプリントされたものとのこと。オリンパスカメラの購入を考えていらっしゃる方はカメラの純粋な性能をじっくりと見ることも。
今後海外での写真展の話もあるとのこと、「まだはっきりと決まっていないのですが、実際に口に出していると実現していくみたいです。これからもいろいろな人に作品を見てもらえたらと思っています」。
演奏会のリハーサルで観客席から見たアングルではなく、舞台から撮影されたものという作品からは、自分の隣にいるかのように、演奏してる人の息づかいや振動する楽器の臨場感が伝わってくる写真展。音楽と写真という究極のコラボレーションを感じに、ぜひ会場へ足をお運びください。
7月27日(土)14:00 ~にはトークイベントもあり、楽器、音楽関係、撮影時に使われているカメラ機材などのお話や、4月に演奏会の撮影で行かれたベルリン、プラハの街並みの写真をモニターで流されて解説されるとのことなので、こちらもぜひ!
【正木 万博 写真展「Viva Musica!」】
会期:2019年7月26日(金)~7月31日(水)
11:00~19:00
会場:オリンパスギャラリー東京
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