~モノクロ作品の力強さと美しさ、作家の「撮る」ことへのこだわりを感じる写真展~
3ヵ月にわたって、3人のフランスの写真家による写真展が開催される「ベスト・オブ・モノクローム」。良質なモノクロ作品を観ることができる写真展としてファンの間では知られている同写真展。その第二段である、「My Spirits - JAZZ & CUBA -」の写真家ベートランド・フェブレ氏のエージェントをされているゼータ イメージの村山さんにお話を伺ってきました。
- ジャズとキューバという二つのテーマにされた経緯について教えてください。
「彼の撮る写真の中で、圧倒的にこの二つが光っているというのが第一の理由ですね。またタイトルである「My Spirits~」のSpiritにsをつけるかどうかを作家と厳密に話し合い、ジャズとキューバという両作品ともに根底に流れている作家の価値観が一緒ですので、最終的にsをつけることに決めました。作品を観ていただけると分かりますが、キューバの作品では子どもたちがカメラに向けている笑顔や、チェット・ベイカーがベートランドに心を許していると分かるショットなど、深いレベルで繋がっている力があると感じていただけると思います。またその二つのテーマを見せることで、本質が見えやすくなると考えています」。
- 写真の前後の動きが見えるような躍動感を作品から感じますね。
「映像作品の場合ですと前後で10秒ほど撮るところを、映画監督として前後を見抜いて1枚の写真作品として表現しているので、前後8秒が見えてくるようですし、そこにストーリー性があり、モノクロ作品ですがビビッドな強さを感じるのもベートランドがユニークなところですね」。
悲劇的な人生と伝説的なトランぺッターとして知られるチェット・ベイカー、ジャズ界の帝王マイルス・デイヴィスたちとのセッションシーンやリラックスしたオフのショット。キューバ作品で写しだされている生き生きとした人々の姿。
受けとるイメージは、テーマによってそれぞれ違うのですが、両作品に共通する被写体の本質が訴えてくるもの、 作家の被写体への愛や敬意に心をうたれ、ジャズとキューバというモノクロ作品と親和性の高いテーマという意識を吹き飛ばすほどの力強さを作品から感じました。
モノクロ作品ファンのみならず、ジャズファンも必見となる今写真展。ぜひ会場へ足をお運びください。
10月11日(金)18時半より写真展会場にて、ベートランド・フェブレ氏も来日され、レセプションパーティーが行われるとお聞きしました。貴重な機会ですのでこちらもぜひ!
(こちらの参加にも入場料金が必要となりますので、ご了承ください)。
【Bertrand Fevre(ベートランド・フェブレ)写真展「My Spirits - JAZZ & CUBA -」】
会期:2019年9月25日(水)~10月20日(日)
11:00~19:00(最終日16:00まで)
会場:リコーイメージングスクエア銀座(火曜定休)
入場料金:一回入場 520円(税込)
http://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/community/squareginza/schedule/event_detail_66.html