呑海龍哉 写真展「BHUTAN DAILY LIFE」

呑海龍哉 写真展「BHUTAN DAILY LIFE」
呑海 龍哉
2016/11/07 ~ 2016/11/19
京都写真美術館 ギャラリー・ジャパネスク

「世界一幸せな国」と言われているブータン。
訪れて先ず感じたのは、働いている子供たちがいないということであった。
他のアジア諸国では、労働のため学校に行けない子供たちを多く見かけたものだった。
ブータンでは国を挙げて、子供たちの教育に力を入れているのだ。

人々は、大地の恵みに感謝し、非常に信仰深く毎日何百回も祈りを唱えている。
輪廻転生を信じる彼らは、高僧に生まれ変われるように願い、日々徳を積むのである。
そんな彼らは自国の文化に誇りを持っている。
生活はとても質素であるが、余分なものがないので心惑わされることがない。
チベット仏教という心の拠り所があるのでとても穏やかである。
ブータンには何もないが、そこには我々が忘れてしまった生きるための本質があるように思う。

子供たちは非常に礼儀正しく、目上の人を尊敬しており、その土台作りが出来ている。
ブータンの人々が大切にしていることが次の世代へきちっと受け継がれていると感じた。
ブータンの未来には希望が見える。だから、「世界一幸せな国」と言われるのであろう。
本当の豊かさとは、物質的なものではなく、心の豊かさであるとこの国を旅して思う。

今回の写真展では、私が感じたブータンの人々の生きるための本質を少しでも伝えられたらと思う。